実釣レビュー! 19セルテートL5000D-XHのちゃんとしたレビュー

19セルテート外観インプレ

以前からこのサイトでは19セルテートについての話題は何度か書いてきていますが、買っただの壊れただの修理から戻ってきただのと、よくよく考えたらまともなレビューをしていなかったので今回はちゃんとしたレビューをしようと思います

ということで購入から3ヶ月程度が過ぎましたが、購入後そっこー壊れたり、無償修理で戻ってきたり、実釣もそこそこやってきた上で、ある意味酸いも甘いも経験してきた上での本音的なレビューを書かせてもらいますので、購入を検討をしている方の参考になれば。

今まで書いてきた19セルテートに関する記事はこちら

私が購入した19セルテートのスペック

まず私が購入したのは19セルテートLT5000D-XHとなります。

19セルテートの現時点でのラインナップの中では最も大きい5000番ボディのモデルです。

私の用途としてはサーフからのライトショアジギングや堤防などでの軽い青物狙い用となります。

このLT5000D-XHのスペックは下記になります。

品名巻取り長
(cm/1回転)
スプール径標準巻糸量
ナイロン lb-m
PE 号-m
自重
(g)
ギア比最大ドラグ力
(kg)
ベアリング
(ボール/ローラー)
ドライブギア直径ハンドルアーム
(mm)
ハンドルノブ仕様
LT5000D-XH105φ5420-170
2.5-300
2956.21210 / 1φ3865パワーライト(L)
19セルテートLT5000D-XHスペック

スペックを見て一番目を引くのはやはり295gという軽さですね。

あとは上のスペックには含まれていませんがアルミモノコックボディという点。

頑丈さと軽量性を両立させるという、まさにダイワのLight & Toughというコンセプトが凝縮された機種だと思います。

今回私は5000番を購入していますが、仮にこれが295gではなく20ストラディックSWのように400gを超えていれば(20ストラディックSWの5000番は430g)その場合は5000番は買わず、LT5000D-CXHもしくはLT4000-CXHを買っていたでしょう。

5000番というライトショアジギングのみならずショアジギングにも対応できるレベルのボディサイズで295g!という圧倒的な軽さはやはり大きなアドバンテージだと感じました。

現時点では私はライトショアジギングまででショアジギングはやっていませんが、将来的にこのリールがあればロッドなどを買えばショアジギや磯も始められるというのは利点だと思います。(もちろんガチでやるならソルティガやキャタリナなどの本気のソルトウォーター機種が必要でしょうけども)

ですので大は小を兼ねる、しかも大を選ぶことでのデメリット(重さ)が極めて少ないと感じたので今回LT5000D-XHを購入しました。

とはいえ、コンパクトボディのLT5000D-CXHであればさらに軽い250g、LT4000-CXHではもっと軽い235gです。

人によってはそもそも5000番は必要ない、もしくは他のリールをすでに持っているなどの場合もあるため19セルテートは5000番が正解!というわけではありませんが重量的なアドバンテージも含めて5000番の汎用性は高いと考えています。

外観レビュー

ということでまずは外観を見ていきましょう。

19セルテート外観
19セルテート外観

デザインやカラーリングの好みは人それぞれだと思いますが、私的には非常にカッコいいと思います。

濃紺と銀色を基調としたカラーリングが良いですね。

あと細かい部分ですけど、リールの中で使われてるフォントがシマノよりカッコいいと思っています(笑)

シマノが使うフォントって基本的にちょっとダサいと思ってるんですが、ダイワの使っているフォントはCERTATEという部分以外も、糸巻き量の表記など細かい部分のフォントも含めて比較的カッコいい気がしています。

19セルテートのモノコックボディ
19セルテートのモノコックボディ

そしてこの19セルテートのモノコックボディ独特の平たいボディ部分に両側からエンジンプレートという銀色のプレートをはめ込む形の形状も無駄がなくて素敵です。

19セルテートのエンジンプレート
19セルテートのエンジンプレート部分

このエンジンプレート形式は右ハンドル派の私にとってはありがたいです。

シマノ機種の場合はボディ右側が樹脂になっているケースがあるんですけども、この19セルテートはモノコックかつ両側共にエンジンプレートということで、剛性面で左右の対称性が確保されている(はず)と思っています。

19セルテート側面
19セルテート左側面
19セルテート側面2
19セルテート右側面

側面から見たイメージです。こうやって見るとエンジンプレートがボディに対して目一杯の面積を取っていますね。

ボディサイズに対して、可能な限りギアサイズを大きくするためにこうした形になっているのかもしれません。

また5000番となるので主にローターから上はそれなりにゴツさがあり、多少ずんぐりむっくりなシルエットです。

19セルテートのドラグキャップ
19セルテートのドラグキャップ

ドラグキャップは簡素ですが、キャップサイズが大きく摘みやすいので機能性は非常に高いと思います。

中にはもっとドラグキャップに高級感を…という方もいるかもしれませんが、正直ここに高級感って必要なのか?って思ってます。(使ってると汚れていく場所ですし、というかすでになんか汚れてるし)

19セルテートのZAION製ローター
19セルテートのZAION製ローターとパーフェクトラインストッパー

ローターはダイワの強化樹脂ZAION製ローターです。上の画像では黒く見えますが、実物はカーボンっぽいまだらな模様となります。

あとベールアームはシマノに比べてかなり太めですね。慣れないうちはベールアームの太さに違和感を感じてましたが、慣れると特に問題ありません。

パーフェクトラインストッパーはすでに皆さん絶賛してますが、ほんとにこれは優秀です。

40lbくらいのリーダーでも余裕で止められますし、いちいち爪先でラインを押し込んで…みたいなことも必要ありません。引っ掛けてクイッと引っ張るだけでラインを簡単に止められるのでストレスがありません。

19セルテートのハンドル部分
19セルテートのハンドル部分

上から見ると分かりにくいですが、ハンドルアームは根本側が滑らかに角張ったアーム形状になっていて、剛性を確保するために角ばらせているのかな?と勝手に想像しています。

ハンドルノブはEVA製の綺麗な球体に近いパワータイプのラウンドノブです。

で、このハンドルノブはマジで優秀です。

シマノのパワーハンドルノブも、所有している18ストラディックSWにCi4+製のものが付いている(15ツインパワーSWと同じやつ)ので使っていますが、個人的には断然このダイワのノブの方が握りやすいです。

はい、という感じで駆け足ではありますが外観はこんな感じです。

冒頭でも書いている通り個人的にはデザイン・カラーリングともにカッコいいと思います。

剛性を感じさせつつも無骨かつ無駄の無いシンプルなデザインで飽きがこなさそうな印象です。

一定期間実釣で使った感想

で、次に実際に一定期間使ってみてどうなのよ?という点です。

いくつかの項目に分けて記載していきます。

巻き心地

まず巻き心地に関しては、一言でいうと最高です。

新品購入後まだ3ヶ月程度という短い期間ではありますが、すでにけっこう使っているので新品時のようなヌルヌル感は無くなり、ダイワリール特有のシュルシュルという音も鳴っていますが、巻き心地は引き続き非常に軽くシルキーです。

とはいえ、この19セルテートの巻き心地の真価は空回しの時ではなく実釣の時にこそ感じるものだと思います。

巻き上げのトルクが非常に強く、しかも滑らかです。

45g程度のライトショアジギングとしては少し重めのジグをサーフや堤防で巻いている時でも非常に滑らかで「ひたすら軽く巻ける」という点は本当に素晴らしいです。

さらにモノコックボディが歪みや撓みに強いのでリーリング時の手元にはラインを通した水中の状況以外の無駄なノイズが入ってこないという印象ですね。

あとは巻き上げトルクが強いので、無駄に力む必要もないのでリーリングに集中できますし、潮の流れが強い場所などでも波に負けずにテンポ良く巻けるためジャーキングもしやすいです。

無駄な力が必要ない、テンポ良く巻ける、無理なくジャーキングなどのアクションもできる、しかもリール重量も軽い、ということから身体的な負荷も軽くなります。

巻き上げパワーについて

で、実際に魚を掛けるとどうなのよ?という点ですが、私は今までこの19セルテートではサーフと堤防からショゴ、ワカシ、1kg超えてそうなスマガツオ、1m超えの無駄にデカいアオヤガラなどを釣っていますが、いずれにしてもなんら問題ありませんでした。

ライトショアジギングではパワーを持て余してます。

公式で19セルテートLT5000D-XHで10kg超えのヒラマサ釣りまくりだぜ!とか言ってるくらいなのでライトショアジギングで釣れる程度の魚は屁みたいなもんでしょうね。

10kg超えのヒラマサ釣りまくりのダイワ公式のコラムはこちら

コラム#04|強靭・耐久テクノロジー MONOCOQUE BODY(モノコックボディ)
モノコックボディ。マグシールド。防水、盤...

3kg超えの青物とかになってきたら多少この5000番の真価が垣間見えるかもしれませんが、残念ながらまだそこまでの魚は掛けれていません。

ドラグについて

ドラグに関しては、40cmちょいのスマカツオを掛けた時にドラグをグイグイ出されたりしたのですが、ATDは非常に優秀で初動はけっこう出やすいのですが、その後はキチンと追従してくれて安心感がありました。

ATDの特徴としてけっこう締めていても初動は出やすい(むしろちゃんと出てくれる)というのはあります。

シマノ機種の感覚からすると、勝手に出るのが少し不安だったり違和感を持つかもしれませんが、今まで必要以上に出て困ったということはありません。

ですのでこれは慣れさえすれば非常に頼れるドラグシステムだと思います。

ただ、逆に言うときっちり締めていても負荷がかかると初っ端はズルっとドラグが出るので、どうしてもそれが嫌だ!という人にはオススメできないかもしれません。

とはいえこれは19セルテートというよりはATD搭載機種すべてに当てはまる問題ではあります。

個人的にはなんの問題なく頼っていけるドラグだと感じています。

キャストの飛距離

同番手の他のリールがないのでスプールの性能として飛距離を比較することはできないのですが、近しい番手の18ストラディックSW4000XGと比較して飛距離はどうか?と考えると、正直ここは別に差は無いと感じます。

むしろ差があると感じるのはリール重量による部分かなと…

18ストラディックSW4000XGは305gで、19セルテートLT5000D-XHは295gなので5000番なのにセルテートの方が10g軽いため、非常に小さい差ではありますが同じロッドに付けて投げる場合にセルテートの方が振り抜きやすいとは感じます。

ですので厳密に飛距離を計測した場合にどうか?は分かりませんが、もし若干でも差があるのであればそれは重量的な部分による差かな…くらいのもんです。

どちらにせよサーフのような風などの影響が大きい環境で明確に差が分かるほどのものは感じません。

耐久性は?

はい、ということで耐久性ですね。

一番最初にもチラッと書いていますが、私はこの19セルテート購入してそっこーで壊れています。

5回目の釣行時にジグを巻いている最中に突然ピニオンギアが破損してゴリゴリになりました。

なんの前触れもなく、スルスルと巻いていたら「ゴリッ!」となって、そこから「ゴリゴリゴリ…」とコーヒー豆を挽いているような感触になり、その後ダイワにクレームで出して無償修理対応を受けています。

ですので、率直に言って耐久性に関しては不安があります。

SLPから戻ってきた書面にはピニオンギアが破損した理由は原因不明とのことで、そうした部分もけっこう不安です。

原因が例えば個体差の問題とか、ギアの初期不良でしたとかであればまだしも、いちばん大事なギアが原因分からず突然壊れたというのは再発する可能性も否めない気がして不安は残ります。

ということで、私の場合は実際問題壊れている以上、耐久性問題ないです!とは言えず、事実としてそっこー壊れたよ!と言わざるを得ません。

しかし機械である以上は絶対に壊れる可能性はあるのは確かですし、壊れないリールというのはこの世に存在しません。

ただし、その壊れる可能性が高い場合は品質や設計的にどうなの?となってしまうわけでして、個人的に5000番は他の番手に比べると壊れやすいのかも…と感じています。

で、その理由を勝手に個人的に考えているのですが、外観のところでも触れていましたが5000番はボディサイズに対してギアサイズを目一杯に詰め込んでいて、そのおかげでとてもパワフルな巻き上げトルクを得られている一方、ボディサイズに対してギアサイズが大きすぎて無理があるのでは…?とか考えています。

けっこうネットで調べていても、5000番は故障の報告多いんですけど、他の番手は比較的少ない気がするんですよね。

もちろん5000番というサイズなので、その分負荷の高い釣りに使われているから…ということも考えられますが発売時期は5000番が一番遅いですし…

まあこれはあくまで個人的な推測なのでなんの根拠も無い話という点をご了承ください。

ということで、耐久性は正直不安があると言わざるを得ませんが、とはいえ修理から戻ってきた後は今のところ問題なく使用できているので、これで今後トラブル無く使っていければと思います。

現時点までの総評

ということでレビューをまとめると下記になります。

  • このボディサイズで295gは非常に素晴らしい
  • 重量面での不利が少ないため必要な番手より一個上の番手を買っても良いと思う
  • 外観はシンプルでカッコいい
  • ドラグキャップは大きく摘みやすい
  • ハンドルノブは最高に握りやすい
  • パーフェクトラインストッパーはほんとにパーフェクト
  • 巻き心地・巻き上げトルクは非常に素晴らしい
  • パワーはライトショアジギングでは持て余し気味
  • ドラグはシマノに比べると若干癖があるが頼れるドラグ
  • 耐久性は不安が残る

という感じで、ほんとに耐久性に対する不安以外はパーフェクトとも言えるレベルのとても素晴らしいリールだと思います。

とはいえ耐久性って非常に重要な部分なので、他が優れているからと言って耐久性を無視してオススメできるかと言えば微妙です。

まあ微妙とは言えど、ほんとに素晴らしい性能のリールだとも思うので個人的には今後他の番手を買ってみたいとも思っています。(LT4000-CXHやLT5000D-CXHだったらギアサイズも小さいので大丈夫だったりするかも?とか)

もちろん今のLT5000D-XHをこれからも愛用していって、今後トラブルが起きないかは引き続き見ていきます。

そっこー壊れても、それでも愛用したいと思わせるほどのリールであるのは間違いないです。

ということで耐久性以外は最高!だけど耐久性はちょっと不安あるよね!でもすごく良いリールなんだよ!というなんとも煮え切らないレビューになりましたが、購入を検討されている方の参考になれば(なるのか?)

追記:19セルテート4000-CXHを追加購入しました!4000-CXHのレビュー記事はこちら

コメント

  1. セルテート愛用者 より:

    19セルテートの5000番
    ノーマルギアとハイギアをそれぞれ所有しています。
    リーリング中に突然のゴリ感が発生し、そのあとはコーヒー豆をひいてるようなゴリゴリ感となって、即修理に出しました。それがこれまでにノーマルギア1回、ハイギア2回です!いずれもギア交換無償で修理してもらえましたが、なぜこのようなトラブルが多いのか理解に苦しみます。ハイギアのほうは先日まさかの3度目の同じ症状の発生。買ってから1年4ヶ月のあいだで3回です。それも普通にリーリングしてるときにゴリ感が発生して症状が悪くなる感じです。修理も時間を要しますのでその間その番手のリールがなくベストな状態での釣行ができなくなり残念でなりません。

タイトルとURLをコピーしました