【陸シーバスロッドの選び方】長さとパワーはどう選ぶ?詳しく解説!

シーバスロッドの選び方ロッド

シーバスロッド選びで失敗しないように!シーバスロッドを選ぶ際に考えるべきポイント・注意が必要なポイントをまとめました。

リールの選び方はこちら

ロッド選びの2大要素

まず最初に、これはシーバスロッドに限らずロッドを選ぶ際に必要不可欠な2大要素を説明します。

ロッド選びの2大要素
  • ロッドの長さ(レングス)
  • ロッドのパワー(硬さ)

ロッドを選ぶ時に検討するべきポイントは予算をはじめとして、メーカーやデザインなど様々な要素がありますが、とはいえまずは最初にこの「長さ」と「パワー」という2つの要素を決める必要があります。

この2つの要素を決めて、そこからメーカーやデザインなど気に入ったものを選んでいくことが失敗しないロッド選びのポイントです。

ということで、この2つの要素について詳しく説明していきます。

ロッドの長さの決め方

まずロッドの長さですが、長い場合・短い場合どちらにもメリット・デメリットがあります。

ですので長さが変わることでのメリット・デメリットを理解した上で、自分に適した長さを考えることが大事です。

ロッドの長さによるメリット・デメリット

大きく分けてロッドが長い場合と短い場合のメリット・デメリットは下記になります。

ロッドが長い場合のメリット
  • キャストの飛距離が出せる
  • 真下に障害物がある場合でもロッドの長さで回避できる
ロッドが長い場合のデメリット
  • 狭い場所では扱いづらい
  • ロッド重量が重くなる
  • 風が強い場合は投げにくくなる
  • キャスト精度が低くなる

ロッドが短い場合のメリット・デメリットも同じ考え方です。

ロッドが短い場合のメリット
  • 狭い場所でも扱いやすい
  • ロッド重量が軽くなる
  • 風に影響されにくい
  • キャスト精度が高くなりやすい
ロッドが短い場合のデメリット
  • キャストの飛距離が出しづらい
  • 障害物などの回避がしづらい

という感じです。

こうしてみると短い場合の方がメリットが多いように見えますが、決してどちらかのみが良いということではありません。

港湾地帯などで特定の狭い場所を狙って投げ込む「ピン撃ち」などをよくする場合は飛距離はあまり必要なく、むしろキャスト精度が必要となるため短いロッドが適していますが、そういう目的が無い場合はある程度の長さがあるロッドの方がキャスト時の飛距離も出しやすく広範囲を狙えるので釣果にもつながってきます。

ですので釣りをする場所や目的によって適切な長さを選択することが重要です。

具体的なロッドの長さの選び方

ということで長さによってメリット・デメリットがあるということを踏まえつつ、フィールド(釣り場)に合わせたロッドの長さを考えてみましょう。

釣りをする場所で選ぶ場合の考え方はいくつかの考え方がありますが、下記を1つの参考にしてもらえればと思います。

フィールドによるロッド長の考え方
  • 広い河川敷、サーフ、広い堤防などの大場所(広い場所)で釣りをする場合は9ft以上の長さがオススメ
  • 港湾地帯や狭い堤防などで釣りをする場合は8ft〜8.6ftの長さがオススメ

特に広い場所で長尺ロッドを選択する場合は9.6ftという長さを基準に考えれば良いと思います。

9.6ftという長さはシーバスロッド以外でも陸からの釣りでは使い所が多いレングスとなり、長尺ロッドにおいてまさに基準となる長さです。

ですので、まず最初はこの長さを使いこんで、将来的にさらに細かく「もう少し長め」や「もう少し短め」という自分の好みやシチュエーションに合わせた長さを考えていけば良いと思います。

逆に最初から10ft超えのロッドなどをいきなり使っても、長過ぎて投げにくかったり、かえって飛距離が出なくなってしまったり、トラブルで破損させてしまったりする可能性もあるのであまりオススメできません。

また9.6ftというレングスは長尺ロッドの中でも最も選ばれやすい長さとなるため、各社のモデルラインナップも豊富で選択肢が多いため、そうした意味でもメリットがあります。

そして狭い場所の場合は、そのエリアの状況次第ですが8ft〜8.6ft程度がメインのロッド長になってくると思います。

また、ボートシーバス以外で7ft台の長さを使うケースは、前述した「ピン撃ち」などを目的とした場合か、よほど狭い場所で釣りをするなどの特殊なケースになってくると思われますので、そうした目的や理由がない場合は7ft台のロッドを選択する理由は少ないと思います。

ということでロッドの長さの選び方をまとめると下記になります。

ロッドの長さまとめ
  • 広い場所で釣りをする場合は9.6ft前後を基準に選ぶ
  • 港湾地帯や狭い堤防などの場合は8ft-8.6ftをメインに考える

ちなみに1ftは30.48cmとなりますので、9.6ftのロッドは約2.9mとなり、8.6ftは約2.6m、8ftは約2.4mとなります。

ロッドのパワー(硬さ)について

次にロッドパワーはどう選ぶべきか?を考えていきましょう。

ロッドのパワーというのはM、ML、MH、Hなどと表記されているもので、基本的にはどれだけのルアー重量がキャストできるか?の基準となるものです。

パワーがある(硬い)ロッドの方が重たいルアーをキャスト可能ですが、その分ロッド重量が重たくなったり軽いルアーが投げにくくなるというデメリットもあります。

また、ロッドパワーはどれだけの魚のサイズまで対応できるか?というのも表しているという意見もあるかもしれませんが、正直このパワーの場合は何kgもしくは何cmの魚まで対応できるか?というのはメーカーやロッド機種によってもバラバラで一律的な基準が存在しないため、一旦そこは考えなくて良いと思います。

1m超えるモンスターシーバス狙うぜ!みたいな場合はMH以上が必要!とかあるかもしれませんが、そんないつ釣れるかも分からない大物のためにロッドパワーを選択するのは上級者になってからで十分でしょう。

メーカーによって多少の差はあれど、どのパワーだとしてもいわゆるランカーと言われる80cm程度のシーバスであれば問題なく対応できると思いますので、そうした意味でもロッドパワーを選ぶ際は魚のサイズなどは一旦考慮せず、ルアー重量を念頭に選べば良いと思います。

ということで基本的なシーバスロッドにおけるパワー別の対応ルアー重量を下記にまとめました。

パワー表記対応ルアー重量
L5g-20g前後
ML7g-28g前後
M8g-35g前後
MH10g-42g前後
H12g−60g前後
シーバスロッド パワー別の対応ルアー重量の参考

上記はあくまで参考です。メーカーやロッドによっては仮に同じMでも対応するルアー重量は若干前後することもあるため、ざっくりこのパワーの場合はこんなもんというのを理解するために見てもらえればと思います。

また、メーカーやロッドによっても違いはありますが、基本的に上の表にある対応ルアー重量は、範囲内すべてのルアー重量が気持ちよくぶん投げられる!というわけではありません。

たとえばMLパワーのロッドで適正ルアー重量が7g-28gとなっていても、最も投げやすい重量はだいたい表記されている最大ルアー重量の半分のあたりの14g前後で、実際は10g-20gあたりが投げやすい範囲内となる場合が多いです。

ですので7g前後の重量の場合は範囲内ではあるが軽すぎて飛距離が出しづらかったりする場合もあるので、仮に7g前後のルアーを多用する場合はMLよりもLパワーの方が断然使いやすかったりします。

ですので適正範囲内のルアー重量はあくまでもキャストできるよ、というだけでベスト重量はおおよそマックスの半分くらいと考えると失敗は少ないと思います。

また、最近少し特殊なパワー表記としてMLMやMMHなどの表記を見かけることがありますが、これはティップ側とバット側で別々のパワーを組み合わせているハイブリッドなパワー表記となります。

具体的にはロッド先端のティップ側は柔らかい方が良いが、ロッド根元側のバットにはパワーが欲しいというような場合に、ティップ側がMLでバット側がMというような組み合わせがあり、それがMLMと表記されています。

MMHもティップ側がMでバット側がMHということでパワーが違うだけで考え方は同じです。

具体的なロッドパワーの選び方

では具体的にどのロッドパワーを選ぶべきかを考えていきましょう。

ロッドパワーの選び方は基本的に自分が使うルアー重量によって選択するのが正しいです。

しかし、シーバスを今から始めるぜ!というような場合は適切なルアー重量が分からないため選べないと思います。

で、そうしたことも含めて結論から言うと、最初に選ぶべきパワーはMLが一番オススメです。7g-28g程度を投げられるロッドパワーですね。

なぜMLなのか?というと、シーバスに使われるルアーで一般的なものや人気のものはほぼこの重量内でカバーできるからです。

シーバスルアーでメインとなるであろう8cm〜10cm程度までのミノーや15g前後のメタルバイブ、そして最近流行りのジグヘッドワームなどすべて対応可能です。

12cm〜14cm程度の20g前後のミノーなどになってくると若干投げづらさが発生してきますが対応は可能です。

シーバスルアーの人気ランキングなど見てもらえれば10g〜20gまでのものが上位に集中しているのが分かるかと思います。ですのでこの10g〜20gという重量をカバーできれば投げるルアーに困ることはありません。

次点でMパワーですね。8g-35g前後に対応するパワーです。

これも同じ考え方で10g-20gをカバー可能なパワーということで使い勝手が良いと思いますが、最初は若干柔らかめのロッドの方がキャストの飛距離が出しやすいと思いますので、個人的にはMLをオススメします。

MLを使っていて、さらに重いルアーを使いたいシーンが増えてきた場合にMやMHといったパワーのロッドを検討していけば良いと思いますが、最初からMHなどを買ってしまうとメインどころの10g前後のルアーはなかなか飛ばせないし、ロッドが硬すぎて一日投げるとしんどいし、MLと比べて重たいし…みたいな感じでデメリットの方が多いと思います。

20g前後のルアーを投げまくるならMHが良いですけども、そうした明確な目的がない場合はMLが最も汎用的でオススメです。

その他の要素:ロッドアクション

ということで2大要素である長さとパワーについて説明してきましたが、その他のロッド選びの要素としてアクション(調子)というものもあります。

これは「テーパー」や「調子」として表記されているケースもあるのですが、要するにはロッドに負荷が掛かった場合にどういう曲がり方をするか?どのあたりに角度が付きやすいか?ということを表します。

ファストアクションもしくはファーストテーパーや先調子といわれるものは先端寄りで角度が付き、根元のバット側はあまり角度が付かないものを指します。

そしてレギュラーアクションもしくはスローテーパーや胴調子と言われるものは根元側まで角度が付く(曲がる)ものを指します。

これらはどちらも利点があるのですが、初心者の方はファースト寄りのアクションがオススメです。

理由はキャストがしやすいからです。

キャスト時はどんなロッドでも、ルアーの重量によってロッドをしっかり曲げて反発力を効かせやらないと飛距離は出ないのですが、根本までしっかり曲げて投げるのはテクニックが必要です。

しかし先端側だけ曲げるのは比較的容易ですので、ファストアクションの方がロッドの反発を効かして飛距離を出しやすいという利点があります。

スローテーパーは魚が掛かった時に根本まで曲がり込むため、魚のパワーをロッド全体で吸収できるのでバラしにくいという利点はありますが、その分キャスト時はファーストアクションに比べてロッド根本まで曲げないと反発力を発揮しづらく、慣れないとキャストも難しく飛距離が出しづらいです。

そんなこともあり、最近のロッドはいわゆるレギュラーファーストアクションと言われるものが多いです。先端寄りが曲がりやすいですよ、というアクションですね。

ですのでまずはこのレギュラーファーストアクションと呼ばれているような、先端よりのアクションのロッドを選ぶことをオススメします。

シーバスロッドの選び方まとめ

ということでシーバスロッドを選ぶ際の長さ・パワーという2大要素のメリット・デメリットはオススメなどを書いてきましたが、下記にポイントをまとめます。

シーバスロッド選びのポイントまとめ
  • ロッドの長さは釣りをするフィールドで決める
  • 広い場所なら9.6ftを基準に選ぶのがオススメ
  • 狭い場所なら8ft-8.6ftをメインに選ぶのがベター
  • ロッドパワーは使うルアー重量の逆算で選ぶのが基本
  • 最初に選ぶロッドパワーはMLがオススメ、次点でMパワー
  • アクションはレギュラーファーストアクションがオススメ

まとめるとこんな感じです。

ですので、広い場所でシーバスを狙う!という場合であれば9.6ftのMLロッドで探すのがオススメですね。

港湾地帯や比較的スペースが狭い場所で…と考えている場合はエリアの状況次第ですが8ft-8.6ft程度の長さで同じくMLパワーのロッドを選べばいいかと思います。

あとはメーカーやロッドのデザインなどを見て、予算の範囲内で気に入ったものを見つけるだけです。

もちろんロッド選びの要素はもっと細かいこともたくさんあります。ガイドの形状や素材、ロッドを構成するブランクスに使われているカーボンの内容や、カーボンをどう巻いているか?などなど

しかしながら、正直それらの要素は非常に細かい部分となりますし、仮にとても高価なガイドやブランクスが使われたロッドであっても長さやパワーが自分のフィールドや投げたいルアーにマッチしていない場合は意味がありません。

ですので、ますは自分にとって適切な長さやパワーを知ること、そして将来的にステップアップしていきたいと考えた場合に、より細かい要素も含めて選んでいけばロッド選びはもっと楽しくなります。

最初の1本で失敗しないためにも、皆さんの参考となれば。

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