タイトルのままなんですけども、サーフロッドってなにを使うべきなんだっけ?ということを考えてみました。
というのもサーフフィッシングというのは、なんとなくふわっとしたジャンルだと思っています。
なぜかというとサーフというのはあくまで釣りをする「場所」を指しているだけで、そこで狙う魚種や釣法は含まれていないんですよね。
とはいえサーフをやってる大多数の方は(私も含めて)ヒラメなどのフラットフィッシュをルアーやジグで狙って、場合によっては青物も来るかも?みたいな感じだと思うのですが、そうなってくるとサーフ用のロッドってなにがベストなんだろうか?とも思い、こうした記事を書いてみようと思いました。
サーフフィッシングとはなんぞや?
まずサーフフィッシングというのは言葉の意味そのままで、サーフ(砂浜や海岸)で行う釣りです。
サーフという場所でミノーやシンペンといったルアーを使ったり、もしくはメタルジグなどを使ってライトショアジギングなどの釣りをするというのがサーフフィッシングの基本だと思います。
対象となる魚種は場所にもよりますが、ヒラメやマゴチといったフラットフィッシュやシーバス、そしてワカシやイナダなどの青物も釣れますので、そういった中からなにをメインに狙うか?は人それぞれだと思います。
海釣りというジャンルの中では比較的カジュアルに楽しめるということもあり、最近人気が高まってきていますね。(とはいえフローティングベストなどの安全装備は必須ですよ!)
また、サーフフィッシングの特徴としては、フィールド全体が広い場合が多いので、ランガン的な感じで広い範囲で場所を変えることも可能です。
私がよく行く鹿島のサーフなどはかなり広範囲に海岸線が続いていますので、歩いて数百mの範囲内でポイントを変えるというのももちろんですが、車で何kmも移動するということもあります。
磯や堤防等の場合は入った場所からなかなかポイント移動がしづらい、もしくは移動できるとしても範囲が狭い場合が多いと思いますが、サーフは移動する前提の釣りという意味では違った魅力があると思います。
サーフという環境
そんなサーフフィッシングなんですけども、サーフという場所ならではの考慮すべきポイントがいくつかあります。
まずは風を相手にしなければならないこと。
これは海岸にいるわけなので避けては通れないことですね。
もちろん向かい風ばかりではなく追い風の場合もありますが、風の強さや風向きによってはルアーの飛距離に数十mの差が出ますので、基本的に常に風の強さや風向きを気にしながらの釣りになります。
そして常に波がある場所です。
穏やかな日もあれば大荒れの時もあり、立ってる波が崩れる「ブレイク」と呼ばれる境界線が沖の方にある場合や、海岸近くの時もあったりします。
ブレイクポイント付近は魚がヒットしやすい場所とも言われているので、キャストによってルアーがブレイクを超えていければブレイクライン上にルアーを通してこれますが、風の状況やブレイクポイントまでの距離によっては届かない場合もよくあります。
あとは目には見えにくい部分ですが、同じ海岸線だとしても立つ場所によって水中の潮の流れが違います。
海底の状況によって潮の流れが早い場所だったり、離岸流といわれるような強い流れが発生している場所もあります。
川からの流れ込みがある場所は海底がえぐれて水深が深くなっているなどもあります。
基本的にそうした潮の流れの変化がある場所に魚は集まりやすいため、そうしたポイントを見つけることもサーフフィッシングでは重要な要素です。
他にもサーフならではのポイントはあると思いますが、フィールドの環境に依存する代表的なポイントはこんなところかと思います。
そんなサーフで使うロッドに必要な条件は?
で、サーフではどういったロッドが求められるか?という話です。
まず使うルアーはミノーやシンペン、ヒラメ向けのワーム類、そしてメタルジグあたりが基本だと思います。
ルアー重量としては、サーフによって潮流れの速さや水深が違うので一概には言えませんが、ざっくり20g〜40g程度が多く使われているのではないでしょうか?
私の場合はミノーやシンペンは15g〜30g程度、メタルジグの場合は30g〜45g程度のものをよく使っています。
そして風に対抗して飛距離を出すためにロッド長も必要ですね。長さは9.6ft以上が基本だと思います。
サーフでは海岸の状況にもよりますが、急深の海岸であればまだしも遠浅のサーフの場合はある程度飛距離が出せないと厳しいので、飛距離は特に重要なポイントです。
仮に平均70mの飛距離と平均75mの飛距離の人がいたとして、1投で見るとたった5mという7%程度の差でしかありません。
しかし仮に1日300回キャストした場合に毎回5mの飛距離が変わると考えれば、それはトータルで見ると大きな差となり釣果にも影響してくるんじゃないかなと考えています。
さらに離岸流や波打ち際の潮の流れに負けないロッドパワーも必要です。
ロッド全体のパワーと言うよりもティップが波や潮の流れに負けてしまうと水中の状況が分かりづらかったり、アクションが付けづらくなってしまうため、最低限そうした波や潮流れに負けないレベルのティップ側のハリは必要だと思います。
あとは前述している通りサーフでは移動が多くなる可能性もあるため、機動性という観点でロッド重量は軽いに越したことはありません。
と、ここまでに挙げたポイントをまとめます。
こんな感じですかね。
これらが満たされているロッドであればサーフにマッチするロッドと考えて良いと思います。
具体的にどういうロッドがあるか?
私がサーフで使っている(使っていた)ロッドは下記です。
ショアジギング用ロッド
- シマノ:コルトスナイパーSS96M
シーバスロッド
- シマノ:ディアルーナXR S906M
- ヤマガブランクス:バリスティック102MH
で、これらのロッドはどれも条件を満たしていると感じています。
ただしディアルーナは対応ルアー重量が8g-42gなのですが、30gを超えてくるとキャスト時にけっこう不安が増してくる感じでフルキャストがしづらいと感じていました。
バリスティックは同じ42gまでですが、むしろ45gでもフルキャストできてしまうやつです。
そしてコルトスナイパーは対応ルアー重量が60gまでなので40gも余裕ですが、やはりショアジギングロッドということもありロッド重量は重たくなります。
具体的にはコルトスナイパーSS96Mの重量は225gでバリスティック102MHが177g、ディアルーナXR S906Mは167gです。
対象とする魚が違うので当たり前なんですがショアジギロッドと比べてシーバスロッドって軽いんですよね。
ということで大きく分けてショアジギングロッドかシーバスロッドか?という点でどちらを選ぶべきか?というのがポイントになってくると思います。
一応最近各メーカーもサーフロッドというのも出していたりしますが、あれって要は長尺のシーバスロッドだと思っているので、ここではサーフロッドという括りではなくシーバスロッドとして考えればいいと思っています。
サーフでショアジギングロッドを使う必要があるか?
上で各メーカーがシーバスロッドライクなものをサーフ用として売っていると書いてしまったので、すでに答えが出てしまっているのですが、結論としてサーフではショアジギロッドは必要ないと思います。
私の持っているコルトスナイパーの場合は対応ルアー重量も60gとなりますが、それ以外にもすべてのガイドがダブルフットとなっていたり、グリップもシーバスロッドに比べて長めで太かったりします。
コルトスナイパーは本来的に青物などに対応するために作られているため、かなり強めのスペックなのですよね。しかしながらサーフで使うにはそうしたショアジギロッドはオーバースペックだと思います。
ルアー重量も場所によっては相当重めのジグを投げないと底を取れないケースもあるかもしれませんが、大体の場所であれば40g程度まで投げられれば十分だと思います。
そして魚のサイズにもよりますが、ワカシやイナダといったいわゆる小型の青物に対応するだけであればMHパワー程度のシーバスロッドで十分です。
もちろん万が一中型以上の青物が掛かった場合はシーバスロッドだと対抗できない可能性もありますが、とはいえディアルーナXR S906Mで検索してもらえれば出てくるブログで5kgくらいありそうなブリをディアルーナで釣っている方もいらっしゃるので、シーバスロッドでも釣れる時は釣れるんだな…と思っています。
重量面での不利がなければショアジギングロッドでも良いですが、実際問題ほとんどの場合ショアジギングロッドはシーバスロッドに比べてかなり重たくなってしまいますし、しかもシーバスロッドでサーフで釣れる魚はほとんど対応できてしまうわけですね。
ですので万が一の超大物に備えてオーバースペックなロッドを使うよりも、シーバスロッドの持つ軽さとパワーのバランスの良さ、そしてラインナップの豊富さという利点をサーフでも活かすべきと考えて、私はサーフで使うロッドはシーバスロッドをメインに考えるのをオススメします。
サーフではシーバスロッドが良い
ということで色々と書いてきましたが、要するにサーフロッドの最適解としては9.6ft以上で最低でも30g程度までフルキャストできるMH〜Hあたりのシーバスロッドが良いのではないか!という話です。
ちなみに知り合いがヤマガブランクスのEARLY Plus 102MHをサーフで使っていますが、これも一応シーバスロッドではありつつもサーフにめちゃくちゃ良いロッドだと思います。
12g-50gというちょうどいい対応ルアー重量、そして10.2ftというちょうどいい長さ、しかもバットの強さも余裕があるので、そのままヒラスズキや小型青物狙いにも使えるという汎用性の高さ。
私はバリスティック102MHを使っていて、これもサーフ用にはとても良いのですがバランスの良さではEARLY Plus 102MHの方が上なんじゃないかなと思っています。
個人的にジャンプライズのモモパンチというメタルジグをよく使っているのですが、これが30gと45gというラインナップとなっていまして、30gだとちょっと軽すぎるなと思った時に45gを投げたいんですけど、EARLY Plus 102MHだと45gのジグも投げやすいんですよね。
バリスティック102MHでも投げれますが、一応対応ルアー重量を超えてしまうので…って感じで、そういう意味でもEARLY Plus 102MHはサーフ用に、そしてサーフ以外でも幅広く使えるという意味でとてもバランスの良い機種ではないか…と考えています。
ということで少し脱線してしまいましたが、サーフロッドで悩んでいる方はとりあえずシーバスロッドから検討していてはいかがでしょうか?
もちろんそのままシーバスにも使えますからね。
ということでサーフロッドを悩んでいる方の参考になれば。
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