【サーフ用リール】19ヴァンキッシュ・20ツインパワー・19セルテートを比較してみる

サーフ画像リール

以前からサーフで使う4000番リールを何を買うか悩んでいます。

現在のタックルは19セルテートLT5000D-XHとヤマガブランクスのバリスティック102MHを組み合わせてサーフで使っていてなんの問題も無いわけですが、人間の欲というのは果てしないものでございまして、サーフ用にもう少し軽量なリールがあれば…と思っているのでございます。

で、そんな状況の中、最近シーバス用に16ヴァンキッシュ3000HGMを購入したのでなんとなくバリスティック102MHに組み合わせてみたところ、とんでもなくバランスが良くて衝撃を受けました。

もともと超軽量リールはサーフで使う長尺ロッドと組み合わせると先重りで使いづらい!と試したこともないのに勝手に決めつけていたのですが、210gという超軽量な16ヴァンキッシュを10.2ftのシーバスロッドと組み合わせてもなんら問題ないことに気づいたので、ヴァンキッシュも候補とした上で改めて4000番リールを検討するべきだなと思った次第です。

ということで、もともとの候補であった20ツインパワー・19セルテート(番手追加)に19ヴァンキッシュも加えて改めて検討してみます。

19セルテートのインプレ記事はこちら

16ヴァンキッシュのインプレ記事はこちら

候補3機種のスペック比較

まずは3機種のスペック比較。

まだ番手をどうするか決まっていないので、とりあえずサーフで使えそうな4000番〜5000番を機種ごとに書き出してみます。

機種ボディサイズ品番自重巻取り量
ハンドル1回転
スプール径市場価格トピック
19セルテート3000LT4000-CXH235g99cmφ5141,000円モノコックボディ
19セルテート3000LT5000D-CXH250g105cmφ5443,000円モノコックボディ
20ツインパワー40004000XG260g101cmφ5238,000円金属ローター
20ツインパワー4000C5000XG260g101cmφ5240,000円金属ローター
19ヴァンキッシュ40004000XG200g101cmφ5248,500円同番手最軽量
19ヴァンキッシュ4000C5000XG220g101cmφ5246,500円同番手最軽量
市場価格は2021年1月10日時点の楽天・Amazon調べ

各機種・各品番のスペックを並べるとこんな感じ。サーフ使用を想定しているのでギア仕様はすべてエクストラハイギアで統一しています。

重量面では当然のごとく19ヴァンキッシュが最も軽量ではありますが、3000番ボディとは言えど19セルテートも健闘していますね。(メーカーが違うのでボディサイズは単純比較できないですが)

20ツインパワーに関しては前モデルよりは自重は軽量化させつつも3機種の中では最も重く、18ステラと同じ金属ローター搭載という部分はありつつも、価格以外に数字的な優位性はありません。

ちなみに20ツインパワーと19ヴァンキッシュどちらも4000XGとC5000XGでは糸巻き量・ハンドル部分・ドラグワッシャーが変わっています。

C5000番はハンドルノブが最初からラウンドタイプのものが付き、ドラグワッシャーが通常のフェルトからカーボンクロスワッシャーとなっています。

個人的にハンドルノブはラウンドタイプのものが良いので、C5000XGだと最初からラウンドタイプのノブが付いている点はメリットですが、ドラグワッシャーはどっちでも良いという感じです。

また、ヴァンキッシュのC5000XGはハンドルアームが他番手のカーボン製とは違ってアルミ製になっているため重量に20gの差が出ていると思われます。

セルテートも同じく5000番はラウンドタイプのノブが付いているのと、4000番と5000番ではスプール径にも違いがありますので巻取り量にも差があります。

金額的には19ヴァンキッシュや19セルテートの値段が多少下がってきていることもあり、3機種ともそこまで大きな差はなく、買うタイミングによるとは思いますが3,000円〜最大でも10,000円程度の差のようです。

どれが良いか考えてみる

ということで、これらの3機種の中でどれが良いんだ?と考えてみます。

冒頭でも書いている通り、今回購入検討している4000番リールを使用するフィールドはサーフ想定で、フラットフィッシュや小型青物まで対応できれば十分、それ以上のサイズを狙う場合は既に持っている19セルテートの5000番を使えば良いと考えています。

ですので4000番に求めたいのは現在使っている19セルテートLT5000D-XHよりも軽く、サーフで使う上で必要とされる耐久性とパワーがあれば…という感じです。

19セルテート

まず19セルテート。すでに5000番ボディのLT5000D-XHを持っていて現在サーフで使っています。

19セルテート側面
現在使用している19セルテートLT5000D-XH

今使っている19セルテートLT5000D-XHは購入してすぐにピニオンギアが破損するというトラブルはありつつも、無償修理で戻ってきてからは特に問題ありません。

19セルテートのインプレでも書いてますが、耐久性は少し不安がありつつもそれ以外の巻き心地や巻き上げトルク、全体的な使用感は非常に良いリールです。

現状サーフで使っていてもなんの不満は無く、巻き上げトルクが非常に強いので離岸流などの潮の流れが早い場所でも潮に負けず軽く巻き上げられます。

そうしたおかげでジャーキングなどのアクションもやりやすく、テンポを乱さずに釣りができるので集中力も切れにくいと感じています。

この4000-CXHもしくは5000D-CXHを追加するというのはどうか?

5000D-XHが295gなので5000番リールとしてはかなり軽いのですが、4000-CXHは235g、5000D-CXHは250gとなるので、どちらを選んでも現状よりさらに軽量になります。

スプール径が大きい方が飛距離は多少でも伸びるでしょうし(ほんの僅かな差でしょうけど)、ハンドルノブもラウンドタイプのノブが標準装備という点も考えると、下巻きが増えるというデメリット以外はサーフでは5000D-CXHがベストかなと感じます。

ただ、これは完全に個人的な問題ですが、すでに5000D-XHを持っていてさらに5000D-CXHを買い足すというのはなんとなく面白くないな…と感じます。うーむ…

20ツインパワー

20ツインパワーです。

20ツインパワー画像
20ツインパワー参考画像

20ツインパワーは4000XGとC5000XGで重量は変わらず、違いは糸巻き量とハンドルノブとドラグワッシャーだけなので、下巻きが増えるというデメリットはありつつも買うならラウンドタイプのノブが最初から付いてるC5000XGかなと思います。

もしくは4000XGを買って、後からハンドルノブだけ付け替えるという手段もあります。その場合は糸巻き量は適度になるので、下巻きもそこそこで良くなります。

しかしシマノ純正のラウンドタイプのハンドルノブを買う場合はノブ(4,100円)とキャップ(350円)で4,500円くらいになるので、若干追加の出費が必要になりますね。(社外品のノブだともっと安いですが、色味が変わったりするのが多分気になる…)

ただ、正直なところ19セルテートと19ヴァンキッシュと並べてみた時に、20ツインパワーを選ぶ理由ってなんだろう?と思います。

20ツインパワー使っていないので偉そうなことは言えないのですが、他のサイトや動画で様々なレビューを見ていても、20ツインパワーに特段の優位性を感じないんですよね…

巻き上げトルクは間違いなく19セルテートの方が上。

巻き心地は個人差もあるでしょうし、釣りに大きく影響する部分でも無いと思うので考慮せずとしても、重量的にも20ツインパワーは不利です。

金属ローターというのは気になります。

19セルテートと19ヴァンキッシュどちらもローターが樹脂製で軽量となっているので、巻き出しは軽くなっていますが回転慣性も同時に弱くなります。

サーフで使う場合はただ巻きする時間も多いので、ローターの回転慣性が強ければ巻き出しは多少重くとも、巻き始め以降は他機種よりも軽く巻けるはずなのでメリットかなと…

とはいえ現状19セルテートを使っていますが、豊富な巻き上げトルクのおかげもあってか巻き続けることの負担は特に感じていないのも事実です。

もちろん金属ローターになればさらに楽になるのかもしれませんが、現状不満を感じていない部分のために20ツインパワーを購入するというのも理由としては弱いなと感じてしまいます。

そんなことを考えていると、多少重量上がっても良いからもっと耐久性能をアピールするとかフルメタルボディを継続する(半プラボディが耐久性や剛性に影響しているかは別としても)とか「ツインパワーらしさ」や「ツインパワーの特色」をもっと前面に出したほうが、機種としてのエッジや優位性が分かりやすくなるので良かったんじゃないのかな…とか思ってしまいます。

下位グレードであるストラディックよりは高性能ではありつつも、そこの差もかなり小さく感じてしまい、かつ他機種と比較すると優位性も見えづらい、という感じでしょうか。

もちろん実際使ってみたらなんの問題もないでしょうし、普通に良い機種なんでしょう。19セルテートとの10g〜25gの自重の差なんて小さな差ですし。

でもかたや相手はフルメタルモノコックボディで、巻き上げトルクの強さは各メディアでも折り紙付きですからね…(私自身実際に使っていますし)

20ツインパワーには20ツインパワーの良さがあるんだろうとは思いますし、20ツインパワー自体が駄目な機種だとは思わないですが、しかし「この機種を選ぶ理由」が無いと、こうして比較した時に選ばれにくくなってしまうのも事実かなと。

個人的にまだ無印ツインパワーは使ったことがないので一度は使いたいと思っているのですが、改めて考えてみると今回のタイミングで20ツインパワーを選ぶ理由はちょっと無いかなぁという感じです。(超割引セールとかやってればあるいは…)

19ヴァンキッシュ

ということでヴァンキッシュですね。

19バンキッシュ画像
19ヴァンキッシュ参考画像

これはもう分かりやすく「めちゃくちゃ軽い」という強みがあります。4000XGで200g、C5000XGで220gという圧倒的な軽さです。

私の場合だと磯や青物狙いといったハードかつパワーが欲しい釣行では19セルテート、それ以外は軽量な19ヴァンキッシュという使い分けもしやすそうです。

あと冒頭でも書いていますが、軽いリール=先重り!と固定概念のように決めつけていたのですが、最近買った16ヴァンキッシュ3000HGM(210g)を10.2ftのバリスティック102MH(177g)に付けたところ、先重りどころかめちゃくちゃバランスが良かったんですよね。

手元の重量感と竿先の重量感がほぼ同等で、今までにないロッドとの一体感でした。

様々なサイトで先重り警察の方々が「先重りに気をつけろ!」と書かれていますが、実際に自分の持つタックルと組み合わせてみないと分からないことは多々あるなぁと痛感した次第です。

さらに10g軽い200gの19ヴァンキッシュ4000XGを付けるとどうなるか分からん部分ではありますが、仮に10gの差で多少の先重りが発生したとしても、おそらくほとんど気にならないだろうなと思うのと、現状の19セルテートに比べると重量面でのメリットの方が大きいだろうと思います。

サーフでは膝〜腰程度まで海に入った状態で波を避けたりもしつつメタルジグなどをキャストし続けて巻き続けるということで、身体的にはそこそこのカロリーを使います。

ですので、これはサーフに限らずではありますがやはりタックル重量が軽いことでの恩恵は多いのですよね。

現在使っている19セルテートLT5000D-XHと19ヴァンキッシュ4000XGでは95gという約100gの差があり、タックル総重量で換算すると…

  • 19セルテ+バリスティック=472g
  • 19ヴァンキッシュ+バリスティック=377g
  • 472g-377g=20.12%の差

ということになります。

20%も軽量化されれば相当な差があります。

一日中投げていると終盤は疲れてきますので、集中力が切れてミスキャストが増えてしまったり、そもそもの飛距離も落ちてきてしまうものですが、そうした部分を少しでも緩和できるのかなと想像します。

問題は耐久性と剛性ですね。

以前にカルディアをサーフで使っていてそっこーで壊れた経験などもあり、いわゆる軽量特化なリールは耐久性面で敬遠気味だったのですが、19ヴァンキッシュはさすがにボディも金属使われていますし、カルディアのような耐久性ではないとは考えています。

防水対策なども万全ではあるので、サーフ利用では特に問題ないかなと。

とはいえ剛性的な部分は正直分からないところではあります。

フラットフィッシュ程度では問題ないでしょうが、潮流れが速い場所で小型青物でも掛かったらどうだろう?とは考えてしまいます。

まあ堀田プロなんかはサーフで19ヴァンキッシュ4000XGを使って大きなイナダなんかを軽く釣ったりしているので大丈夫なのかなぁとも思いますが。

ま、このへんは実際に使ってみないとなんともではありますね。

とはいえ19ヴァンキッシュはあまり不具合やトラブルの報告も見ない気がするので、フラッグシップだけあって超軽量ではありつつ耐久性も想像以上に強いのかもですね。もしそうならば本当に凄い機種です。

番手としてはハンドルアームがアルミ製の方が剛性面では強くなるのでC5000が良いのかな?とは思いつつ、4000XGに比べて20g重くなってしまうのと糸巻量も増えてしまい下巻きが多くなるので、せっかくの軽量性が少し落ちてしまうの点が気になってしまいますね。

となると、4000XGを買ってハンドルノブだけC5000のノブを買う…というのもありか。

その場合はハンドルアームはカーボン製のままになってしまいますが、その分C5000を購入するよりは重量面での不利は少ない気もします。

ドラグワッシャーもサーフで使う分にはカーボンとか必要ない気もするので、そうしたことも含めて4000XGでハンドルノブだけ変えるというのがベストか。

もちろん純正のT型ノブのままで問題ない人はそのまま使うのが無駄なお金も掛からないので一番良いのですが、個人的にラウンドタイプのEVA製ノブが好きなのでここは拘りたいというだけです。

結局どうするか?

ということで各機種について改めて考えてみました。

で、色々と考えてみましたがやっぱり19ヴァンキッシュですかね。現状で使っている19セルテートとの使い分けも明確ですし。

しかも19セルテートや20ツインパワーと比べても、ステラとは違って数万円の金額差も無いですし。(いつかはステラ)

リール単体の軽さに惹かれるというよりも「タックル全体が軽くなることによって釣りが楽になるだろう」ということを期待したい感じです。

まあ細かい部分ではロングストロークスプール(これは20ツインパワーにも搭載されている)で飛距離が数%伸びた!とかもあるのかもですが、正直あまり期待していないです(笑)

どっちかというとタックル全体が軽くなって振り抜きやすいから飛距離が伸びたとかはあるかもな…とは思いますが、ここは実際に使ってみないと分からん部分ですね。

あとは、今回色々ダラダラと書いていますが、あくまでもこれらは私が19セルテートの5000番をすでに持っているから…という前提のもとで書いていることですので、そこはご注意ください。

仮にサーフ用に4000番のリールを初めて買うぜ!という場合であれば、この3機種であれば私は19セルテートをオススメします。

4000-CXHもしくは5000D-CXH良いと思いますよ。本当に。

巻き心地だけでなく巻き上げトルクの強さが本当に素晴らしいです。

ローターも樹脂製で巻き出しも軽いですし、私の経験も含めて5000D-XHは少しギア周りの耐久性に難があるかもですが、それ以外の番手は不具合報告も多くない印象です。

もちろん私も使っている5000D-XHでもいいですが、サーフのみの場合は多少オーバースペックなので、サーフ専用なら4000-CXHか5000D-CXHをオススメします。

サーフから中型青物までショアで幅広く使いたいなら5000D-XHがオススメです。大は小を兼ねれます。

が、その後、今の私のように欲を出してサーフ用にもっと軽量なリールが欲しくなるかもですけどね…

ヴァンキッシュはクイックレスポンスシリーズとして尖っている機種なので、最初から尖った機種買うのも良いですが、個人的にサーフ用に最初の1台をとなれば19セルテートを推したいところです。

とはいえヴァンキッシュ4000XG買ってシーバス〜サーフまでという使い方もベストマッチだと思うので、そこはどういう使い方をするかによりますが。

20ツインパワーは悪い機種では決して無いとは思いますが、この3機種で比較すると優位性が見えづらい印象というのが正直なところですね。

私が19セルテートを持っていなければまた感覚は違ったかもしれませんが、すでに19セルテートを使っていて良さを知っているのと、以前にも釣具屋さんで巻き比べしたり、店員さんにも話を聞いたりしていても20ツインパワーと19セルテートでは19セルテート、という感じで現行モデルについてはけっこうハッキリした答えが出ている気がします。

もちろんシマノファンやツインパワーファンであれば自分の好きなメーカーや機種を使うのが一番ですし、途中でも書いている通りこの3機種であれば全部良い機種だと思いますし、使っていて不満が出ることなんて無いんでしょうけども。

ま、長くなりましたがそんな感じで今回は19セルテートLT5000D-XHとの使い分けが明確という点も考慮して19ヴァンキッシュ4000XG(とハンドルノブ)を買おうと思います。

また購入したらインプレやレビューをしていきます。

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