【ロッドインプレ】トランスセンデンス エンピナード91S+購入直後レビュー

エンピナード91S+インプレ

先日パックロッドの購入を検討する記事でいくつか候補に上げていたロッドの中で、トランスセンデンスのエンピナード91S+の在庫を持っているショップを見つけたので実際に購入しました!

昨年11月に発売されて、まだネット上にも公式以外の情報がほとんど無いロッドなので、まずはファーストインプレッションにはなりますがレビューしていければと思います。

前回のパックロッドについての記事はこちら

購入までの経緯

エンピナード91S+
店頭で発見したエンピナード91S+

以前の記事でも候補に上げたロッドは在庫が無いと書いていましたが、実際問題トランスセンデンスのカレンテス82S+はおそらく現時点でどこにも新品在庫は見当たらないかと思います。

APIAのグランデージシリーズのマルチピースモデルである90M-5や83ML-5などもくまなく探しましたが在庫がありそうなお店は皆無。。

まあ急ぐ必要もないので気長に待つか…と考えていたのですが、某ショップのブログをなんとなく見ているとトランスセンデンス製品の在庫状況が書かれていて、それによると3月時点でエンピナード91S+の在庫が有りとなっていました。(カレンテス82S+は売り切れ)

これはもしかしたら在庫があるのか…?と思い電話してみると「在庫ありますよー」とのこと。

電話口でエンピナード91S+やカレンテス82S+について詳しく伺ったところ「カレンテス82S+はかなり柔らかくレギュラーアクション強めで癖も強め、エンピナード91S+はハリがあって投げやすいモデル」とのこと。

今回購入するパックロッドはシーバスメインで使う予定なので個人的にエンピナード91S+はちょっとオーバースペックかという懸念があったのですが「(もちろんルアー重量によるが)カレンテス82S+よりはエンピナード91S+の方がキャストしやすく使いやすいと思いますよ」とのこと。

ということで休みの日にお店に伺って触らせてもらいました。

で、店頭で触らせてもらった印象は「硬い」です。

現在使っているヤマガブランクスのバリスティック102MHよりも少し硬い印象で、エンピナード91S+もパワー的にはMH相当かなと感じます。

ブランクス全体にハリがあり、そして硬いというイメージです。表現を変えると弾性が非常に強く、全体的な剛性感があるという印象です。

店頭では最大長の6ピース10.8ftで継いでもらいましたが、重量は特に気にならないです。

これ上手く曲げられるのかな…という一抹の不安があったのですが、店員さんが「でもティップはけっこう入るんですよね」とティップ側に負荷を掛けてもらった感触的に「なるほど、硬く感じるけどたしかにティップはけっこうしなやかだな」と感じました。

もともとエンピナード91S+はヒラスズキをメインターゲットとしたモデルなので、磯場において逆風の中で風を切ってキャストしたり、高低差のある状況で釣りをするという意味ではたしかにこれくらいのハリや硬さが必要だろうと感じました。

ただ、問題はこれをリバーシーバスに使えるのか?というところ。

結論としては流れが緩やかな河川や小規模なポイントではエンピナード91S+は間違いなく強すぎるスペックになります。

が、私が最近よく行くポイントは荒川ですが、川幅は100m近くあり、旧江戸川に比べても流れが強い所も多いです。

今まで使っていた2ピースのMLのロッドだと流れに負けてしまうことも多く、キャストする場所によってはアクションがつけずらいということもあったので、今回はそんな荒川攻略を見据えて、そしてサーフはもちろん磯ヒラや離島遠征なども視野に入れて購入に踏み切りました。

トランスセンデンス エンピナード91S+の基本スペック

ということで冒頭が長くなってしまいましたが、そんなこんなで購入したエンピナード91S+の基本スペックは下記になります。

  • トランスシステム搭載(ロッド長を変更できるシステム)
  • Length:9.1ft(5P) or 10.8ft(6P)
  • 仕舞寸法:600mm
  • Weight:195g(9.1ft) 242g(10.8ft)
  • ルアー重量:12g-56g
  • ライン:PE #1.2 – #3
  • ガイド:チタンガイド、SiC+トルザイトリング仕様

トランスセンデンスの作るパックロッドの特徴として、2in1システムでロッド長をシーンによって変更できるトランスシステムというものがあり、このエンピナード91S+にも搭載されています。

それによってエンピナード91S+は9.1ftと10.8ftで使い分けが可能です。(カレンテス82S+は8.2ftと9.8ftで可変可能)

ロッド重量は9.1ft時で195g、10.8ft時で242gと2ピースのロッドと比べると重たく見えますが、ヒラスズキ向けのロッドでバット部が太く、ガイドも大口径のものが付いているという点を考慮すると、パックロッドとしては十分許容範囲の重量かと思います。

Empinado91S+はヒラスズキゲームで使う100mmから150mmのフローティングミノー・シンキングミノー・トップウォーターを使用することメインに考えられたロッドです。

風速10m/sのような強い風が吹いているときにもしっかりとルアーのウエイトがブランクス全体に乗り、弾性が高いバットセクションとベリーセクションが身体から繰り出される力を余すことなくルアーに乗せることができ、風を切りながらルアーをライナーで投げることができます。

https://www.transcendence555.com/empinado91s

公式サイトの紹介文にある通り、ロッドとしてはヒラスズキ向け、10cm〜15cm程度のミノーなどを使用することをメインに作られているとのことです。

また、風に負けずにキャストするこために弾性が強いブランクスに仕上げているとのことですね。

磯からのヒラスズキ以外にも、大型のルアーを用いたシーバスはもちろん青物などにも使えますよとのことで、長尺を活かしてサーフでのフラットフィッシュにも使えるスペックだと感じます。

トランスセンデンス公式のエンピナード91S+の製品サイトはこちら

https://www.transcendence555.com/empinado91s

外観インプレ

ということで外観を見ていきましょう。

エンピナード91S+外観

まず付属品は上の画像にあるものと保証書のみです。

他のメーカーのパックロッドだと無駄に豪華なセミハードケースが付いたりするんですが、エンピナード91S+はナイロン製の薄い袋のみです。

ロッドベルトも無しで、ガシャッとまとめて袋に入れるだけという漢仕様です。(袋もピースごとに小分けになっていない)

7万円近くするロッドなので最初は「これはなかなかワイルドだな」と思いつつも、普通に使っていけばボロボロになるし、ましてや磯ヒラ用のロッドですしね。

そうした部分に無駄に金を掛けないというのは好感が持てます。

とはいえこのままだと持ち運びもしづらいため…

トランスセンデンス製パックロッドケース
トランスセンデンス製パックロッドケース

トランスセンデンスの別売りのパックロッドケースを購入しました。(リールはサイズ感比較のために置いてます)

ネオプレン製で仕舞600mmまでのマルチピースのロッドを収納可能です。上下にカラビナも付いているので、フィッシングベストの背中に付けたりして運搬可能とのことです。

私の場合は自転車で釣りに行く時に背負うリュックにぶら下げらたりできて便利だと思ったので購入しました。

600mmなのでこのまま飛行機に持ち込むことも可能ですね。

エンピナード91S+とバリスティック102MHのグリップ長さ比較
左:バリスティック 右:エンピナード

で、ロッドを見ていきましょう。

まずロッドグリップ部分ですが、エンピナード91S+のグリップは長いです。

比較のためにエンピナード91S+にリールを取り付けてヤマガブランクスのバリスティック102MHを隣に置いてみました。

バリスティックのグリップが約510mm、エンピナード91S+が約580mmなので70mm程度エンピナード91S+の方が長いですね。

個人的にはバリスティック102MHのグリップはサーフなどで使っているとほんの少し短く、脇ではさみづらいと感じていたため、エンピナード91S+のグリップ長はちょうど良さそうです。

握った印象としてはグリップの太さは特に太すぎず、かといって細くもなくといった感じです。

エンピナード91S+ブランクス
エンピナード91S+ブランクス

ブランクスの表面は薄くクリアが塗布されている程度でソリッドな印象です。

ロッド全体的にもかなりデザインはシンプルで、ガイドラッピング部分にトリコロールカラーが配されていますが、それ以外に特に目立つ装飾などはありません。

トランスシステム
トランスシステム

そしてトランスセンデンスの2in1システムであるトランスシステムの部分。

少し見づらいですが、左のガイドラップ部に「91」真ん中は「108」と書かれています。

グリップ+メインバット+108セクション+91セクション…という継ぎ方をすれば最大長の10.8ftとなります。

9.1ftで使いたい場合は、グリップ+メインバット+91セクション…という継ぎ方になります。この場合は108セクションは使いません。

エンピナード91S+ガイド
エンピナード91S+ガイド

そして91と108セクションのガイド部分はこんな感じです。

ご覧の通り、ガイドのフット部分は108セクションと91セクションどちらもダブルフットとなっています。

そしてエンピナード91S+のガイドセッティングは複雑で、トップガイドリングはSiC、トップより下4つはトルザイト、それより下はSiCとなっているとのことです。

ですので上の画像のガイドはどちらもSiCリングのガイドとなっています。

SiCとトルザイトが複合になっている理由としては、磯ヒラなどのハードな環境での釣行を考えて、トップガイドは耐久性を重視してSiC、トップガイドより下4つはキャスト性能を考慮してトルザイト、それ以下はSiCという感じで使い分けているとのことです。

個人的にはトルザイトは糸鳴りが嫌なのと、SiCとトルザイトでそんなに大差無いだろうと考えているので、少なくとも糸鳴りに最も影響のあるトップガイドがSiCなのはポジティブです。

ガイド素材はすべてチタンとのこと。

エンピナード91S+とバリスティック102MHガイド比較
エンピナード91S+とバリスティック102MHガイド比較

バリスティック102MHと根元側ガイドの比較。左がエンピナード91S+で右がバリスティックです。

バリスティック102MHはトルザイトということもあってリング部分が薄いですね。ガイド径自体も若干バリスティック102MHの方が大きいようでガイドの高さもあります。

キャストフィール

ということで実際に軽く投げてきました。

今回はとりあえず10.8ftで使ってみました。

で、投げてみた感じは店頭で触った時の印象通りで弾性が強く、そしてやはり硬いです。バリスティックと投げ比べるとバリスティックが少し柔らかく感じるほどです。

シーバスロッドのMHクラスのバリスティック102MHよりさらに少しパワーがある、という感じですね。

そして投げ終わりのロッド先端の収束は非常に早くブレが気になりません。

キャスト重量としてはプラグは20g前後、ジグは30g前後が気持ちいいですね。14g程度のミノーの場合は問題なく投げれるが、しっかりロッドを曲げこむのはキャストスキルが必要そうという感じです。

今回は10g程度のミノーから30gのジグまで投げていましたが、少なくとも40gまでは問題なく投げられそうな印象です。40gを超えるとゆっくり背負う感じで投げるなどの必要性が出てくるかな…と感じます。

また、ロッド全体の剛性が強いのでジグなどを投げる場合、ペンデュラムキャストの垂らしも今までより長く取れます。

垂らし長めで26gの鉄板バイブを投げるとロッド全体がスムーズに曲がってぶっ飛びます。目測で70m-80mは飛ばせていたのでサーフ使用にも良いですね。

あとはグリップの長さとグリップエンドの形状がキャスト時に良い感じでして、フルキャストする時にグリップエンド部を使ってしっかりテコの原理を効かせて投げられます。

これだけで飛距離が伸びている感触があります。(実際に伸びてるかは分かりませんが)

とりあえずマルチピースということを意識させないキャストフィールなのは間違いないです。

ただし1時間ほど投げているとセクションごとに若干ズレが発生して、ガイド位置がズレていたりしたので、そうした部分はケアが必要ではありましたが、逆に言うとそれ以外の不満点は特に無く、優秀だなぁと感じながら黙々と投げていました。

持ち重り、先重りについて

今回はヴァンキッシュ4000XGを付けて投げていましたが、先重りなどは特に気になりませんでした。

200gとかなり軽量なリールなので先重りが出るだろうとは思っていたのですが、使っていると特に気になりません。

で、帰ってからセルテート5000D-XH(295g)を付けてみましたがこっちの場合は少し持ち重りがあるかなー?といった感じです。

外観インプレでも触れている通り、エンピナード91S+はグリップ部分が長いので、もともとグリップ側に重心が寄っていると思われます。

ですのでタックルバランスは人それぞれ好みの問題もありますが、個人的にはこのエンピナード91S+では200g-250gくらいのリールがベストマッチかなと思います。

とはいえセルテート5000D-XHでも軽い持ち重り感があるだけで全然問題なく使えますし、少なくとも200g-300gのリールであれば問題ない範囲ですね。

魚をかけてみた

ということで軽く投げに行った日にデイゲームにも関わらず運良くシーバスをかけることができました。

荒川シーバス
祝エンピナード91S+入魂

70cm程度のシーバスで、手前まで寄せてきたあたりで一気に走り出したのですが、ロッドパワーが強いので不安感なく、バタつくことなく対応可能でした。

今回比較対象としているバリスティック102MHも弾性が強くロッド全体が硬く感じるロッドですが、実際に魚が掛かるとけっこう素直に曲がってくれるロッドです。

エンピナード91S+はそうした感じではなく、魚のパワーを真っ向から受け止める印象です。

ですのでヒラスズキ向けということもあり「時間をかけて曲げて獲る!」というロッドではなく「パワーファイトで一気に寄せて獲る!」という感じかなと思います。

ですのでそれ相応のドラグ設定にしておくなどの対応は必要かと思います。

荒川は流れが非常に強い場所もあるので、そうした場所で掛けたシーバスに流れに乗られるとかなり負荷がかかるのですが、エンピナード91S+であれば問題なく対抗できそうです。

また、グリップ長が長いのでそれなりのサイズの魚が掛かった場合でも対抗しやすいです。

バリスティック102MHはグリップが短いのでパワーのある魚が掛かった場合は少し握りが弱くなってしまいキツイのですが、エンピナード91S+であればグリップエンド付近と上部をしっかり握って対抗できます。

総評

ということで長々と書いてきましたが総評です。

まず最初に今回パックロッドを買った一番の目的は「自転車で近所の荒川にシーバスを釣りに行くため」です。

で、その目的に対してエンピナード91S+は問題なく使えるなと思います。

ただし冒頭でも書いている通り、同じシーバス用途だったとしても流れの緩い河川や小規模河川での使用、もしくは8-12cm程度のミノーを多用する場合ではエンピナード91S+は強すぎるので、その場合はカレンテス82S+など他のML〜Mパワーのロッドの方がマッチするでしょう。

エンピナード91S+は流れが強い大規模河川での使用、もしくは14cm以上のミノーや20g以上の鉄板系などを多用する場合はエンピナード91S+はマッチすると思います。

もちろん、もともとヒラスズキ向けのロッドですので磯ヒラに最適なのは言うまでもありません。

それ以外にもサーフでの使用や、場所を問わず小型青物狙い、磯でのロックフィッシュなんかにも使えますね。

で、忘れてはならないのはこのロッドはパックロッドです。

ここまで長々とレビューしてきていますが、正直パックロッドであることの不利やデメリットが出てきていません。

メリットはもちろんコンパクトな仕舞寸法による携行性なんですが、デメリットは強いてあげるならば、長時間キャストしているとセクションごとにズレる、くらいかなと…

とはいえセクションがズレるのは2ピースのロッドでもズレますし、普段使っているGクラのロッドはもっと頻繁にズレるので、ここはあまりデメリットではないかなと感じていますが、まあ強いてあげるなら本当にそれくらいしかデメリットを感じません。

キャスト時だったり魚を掛けてからも、マルチピースであることを感じることは正直ありませんでした。

むしろ弾性が強くハリがあって、しっかりルアーの重量をロッドに乗せてぶっ飛ばせるので、同じルアーを投げても飛距離はバリスティック102MHよりも伸びているのでは?と感じるほどです。

7万円近い価格で、ロッドの装飾はほとんどなくシンプルなデザインで、付属品も簡素な袋のみという漢仕様ではありますので、決して高くないとは言えないロッドではありますが、少なくとも見合う価値はあるのかなと思います。

少なくとも私のやる釣りにおいては、このエンピナード91S+が1本あれば、サーフだろうが離島だろうがどこでも釣りに行ける!と行ってしまっても過言ではない、と考えれば価値のある1本です。

しかもシーンによって長さを変更できるため、そうした意味でも使えるシーンが多いロッドだと思うので、今後は普段のシーバス釣りはもちろん、今後のサーフ釣行や離島遠征でもバシバシ使っていって、使い込んだあとの詳細レビューもしてければと思います。

ということでトランスセンデンスのロッドに興味あるんだけど情報が無いんだよね、という方は是非参考にしてもらえればと。

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