先日購入してレビューをしていた19セルテートLT4000-CXH。
そのレビューの中でもハンドルノブを交換するとは書いていましたが、交換するハンドルノブが届いたので早速交換してみました。
今回はハンドルノブ交換手順や交換後の所感、そして5000D-XHとの比較など詳しくレビューしていきます。
19セルテートLT4000-CXHのレビューはこちら
ハンドルノブを交換する理由
以前からこのブログではハンドルノブ交換の記事は何度か書かせて頂いています。
なぜハンドルノブを毎度交換してるのか?というと、まずT型のハンドルノブの形状は握り心地的に好きではなく、個人的にハンドルノブの形状はラウンドタイプが握りやすいと思っているという理由があります。
軽く回す時はT型でもラウンドタイプでもあまり違いは無いと思うのですが、力を入れる時はラウンドタイプの方がノブ全体を握り込めるのでやりやすいです。
これは私が巻物系のルアーをよく使うということもラウンドタイプを好む理由なのだと思いますが、そんな感じでラウンドタイプ推進派となっています。
あとはゴム製のハンドルノブはベタついたりゴミが付くのが嫌だからという理由もあります。
となると同じラウンドタイプだとしてもアルミなどの金属素材のハンドルノブという選択肢もありますが、アルミなどの金属は冬場に冷たくて泣きそうになるのと、あと滑りやすいので金属系のハンドルノブは使っていません。
ですのでハンドルノブ素材はEVA一択です。
もちろんトラウトなどに使う小型番手のリールであれば話は違いますが、そんな諸々の理由で現在所有している3000番〜5000番のリールに関しては、ノブのサイズは違えど基本的にEVA製のラウンドタイプに交換をしています。
今回交換するハンドルノブ
ということで今回交換するハンドルノブはこちらです。

RCSパワーライトノブのLサイズです。
ノブ素材はもちろんEVA製、ラウンドタイプとなります。
で、これパッケージにダイワのロゴが入っている通り、いわゆるサードパーティー製のカスタムパーツメーカーではありません。
ダイワはSLPワークスという純正カスタムパーツブランド的なものを持っているのですが、このハンドルノブもそこから販売されているオプショナルなパーツとなります。
シマノでいう夢屋パーツみたいな位置づけですね。
夢屋のパーツって価格が高いものが多いイメージなんですが、SLPワークスのパーツはけっこうお安いものも多いのでありがたいです。
あとSLPワークスはデザインが良いものも多いです。
夢屋って名前からして明らかにやべー感じですし、パーツもとりあえず金色にするぜ!みたいな感じで50歳以上の成金のおっさんが持ってるステラにしか似合わんやろ…みたいなパーツが多いので個人的には夢屋のパーツは無理です。
と、少し脱線してしまいましたが、改めて今回交換するハンドルノブはSLPワークスから販売されているRCSパワーライトノブのLサイズとなります。
このRCSパワーライトノブは4サイズ展開となっていて、S・M・L・Mロングのサイズがあります。

RCSパワーライトノブの各サイズごとの仕様・特徴・用途は下記になっています。
サイズ | 直径 (mm) | 重量 (g) | 特徴・用途 |
S | 23 | 8 | エギング等で多く使われるダブルハンドルにマッチする軽量EVA製ノブ |
M | 29 | 10 | シャクリとリーリングを繰り返すエギング等に威力を発揮する軽量EVA製ノブ |
L | 37 | 19 | ショアジギングやライトジギング対応。高強度アルミがインサートされたEVA製ノブ |
Mロング | 29 | 9 | 巻きやすさと指の抜けにくさを両立。パワーライトノブMのロングタイプ |
という感じのRCSパワーライトノブですが、今回購入したものはLサイズとなります。
重量的な部分も考慮してMサイズにしようかと少し悩んだのですが、直径29mmだと小さすぎて握りにくくなるだろうと思ったので、サイズ感を優先する形でLサイズとしました。
純正のT型ハンドルノブは8g程度らしいので、19gのLサイズの場合は11g程度の重量アップとなります。

ちなみにRCSパワーライトノブLサイズと19セルテート5000D-XHの純正ハンドルは一緒です。
上が19セルテート5000D-XHの純正ハンドル、下がRCSパワーライトノブLサイズです。
ノブの付け根部分の金属の色がRCSパワーライトノブの方が若干ガンメタっぽい感じになっていますが、ノブの直径や全体的なサイズはまったく一緒です。

ノブキャップはRCSパワーライトノブの方が凝った作りになっていますがノブの直径は一緒ですね。
ですのでハンドルノブ付け部分の金属の色が微妙に違っていたり、ノブキャップのデザインに違いはあれど、RCSパワーライトノブLサイズと19セルテート5000D-XHの純正ハンドルノブはモノ自体は同じものという認識で良いかと思います。
余談ですが、19セルテート5000D-CXHは19セルテート4000-CXHと同じ3000番ボディではあるのですが5000D-CXHの方がリール重量が15g重くなっています。
これは19セルテート5000D-CXHにはこのLサイズのハンドルノブが付いていて、かつスプールサイズが5000番サイズ用に大きくなっているので、ハンドルノブ(11g)+スプール(4g)=15gの重量差となっているのだと思われます。
実際に取り付けしてみる
ということで取り付けをしていきましょう。

付属品はノブ本体、ノブキャップの取り外し用の専用工具、調整用ワッシャーとなっています。
今回の交換ではこれらの専用工具はすべて使用します。
この付属品とマイナスドライバーがあれば交換作業は可能です。

まず最初に純正のT型ハンドルノブのキャップを外します。
シマノのT型ハンドルノブのキャップであればノブの裏側に穴が空いていたりするので、そこから爪楊枝などを突っ込んで押して外せるのですが、ダイワのT型ハンドルノブはそうした穴が無いので、引き抜くしかありません。

で、その際に使うのがこの専用工具となります。

上の画像のようにノブキャップの中心に空いている小さな穴に専用工具の鉤型になっている方を差し込んで引っ掛けます。
後はまっすぐ引っ張ればスポッと抜けます。

見づらいですがノブキャップを外すと中にネジが見えるので外します。
ちなみにこのネジはプラスのネジに見えなくもないですが、これはマイナスドライバーで外すのが正しいです。
このネジはネジロック剤が塗布されているので外すのにけっこう力が必要です。ですのでちゃんと適切なサイズのマイナスドライバーを使わないと滑ってしまいネジが舐めてしまいます。
というかネジに通ずるノブ自体の穴がそこまで大きくないので、あまり大きなマイナスドライバーだと柄の部分が干渉して差せないんですよね。
で、小さめのマイナスドライバーを使って無理に回そうとしてネジを舐めてしまう…おそらく全国で1万人以上が経験していることだと勝手に思っています。

私はちょくちょくハンドルノブを交換しているので、ハンドルノブのネジを外す上で最強のマイナスドライバー(上の画像)を購入しています。
PBスイスのマイナスドライバー#3(品番:8100-3-120)です。これがあればよほど変な使い方をしない限りネジ舐めのリスクはありません。
シマノ・ダイワ共に使えますし値段も1,000円ちょいなので今後もハンドルノブを交換する機会がありそうなのであれば購入しておくことをオススメします。
マイナスドライバー1本で1,000円とかありえないと思うかもしれますが、酷使しないのであれば10年でも20年でも使えるものなので決して高くはありません。
ちなみにPBスイスは世界最高峰の工具メーカーです。
ドライバーに限った話ですとWERAというメーカーも品質は良く、ドライバー先端にダイヤモンドチップが塗布されているドライバーはネジへの食いつきが非常に良いです。
かつPBスイスに比べると少し安いので、こちらのメーカーでもいいとは思います。

ということでネジを外しました。
かなり分かりづらいのですが、上の画像の外したネジの先端側が少し青くなっています。
これがネジロック剤となります。
ノブを交換してネジを締める時にもネジロック剤を新たに塗布する必要があるのか?と考える方もいるかもしれませんが、塗布しなくとも問題ありません。
きちんとネジを締めれば基本的に緩んでくることは無いかと思いますし、私自身ネジロック剤を使っていませんが今まで緩んできたということは一度も発生していません。

ということでネジを外すとハンドルノブが外れます。
外したあとのシャフト部分を見ておきましょう。私の場合は↑のようになっていて、クリアランス調整用の薄いワッシャーがシャフト側に残っていましたが、これはこのままとしておきます。
場合によってはベアリングがシャフト側に残る場合もありますので、そうした場合は抜いておきましょう。

取り外したハンドルノブです。
ベアリングが入っているのが分かります。購入して時間が経過していないリールなのでベアリングにはまだまだグリスがたっぷりですね。
19セルテート4000-CXHのハンドルノブにはベアリングが2個入っているので、これを取り外して交換するノブに移植しましょう。

ベアリングを取り外した図となります。
ベアリングはノブの付け根側とキャップ側に1個づつ入っていて、取り外しの場合は付け根側とキャップ側から別々に外す必要があります。
ですのでキャップ側のベアリングを付け根側に押しても外れませんし、付け根側のベアリングをキャップ側に押しても外れませんので注意が必要です。
私は爪楊枝などを使って押して両サイドのベアリングを外しました。あまり硬いもので押すとベアリングを傷つける可能性があるのでここも注意が必要です。

純正のT型ハンドルノブからベアリングを外したら、次は交換するRCSパワーライトノブの準備をしていきましょう。
まずはノブキャップを外します。
ノブキャップ中心にあるRCSというロゴの上下に小さなポッチ穴がありますが、ここに専用工具を嵌めて回します。

この一見すると得体の知れない専用工具の出番です。
この工具の上下にある突起をノブキャップにあるポッチ穴に嵌めて回す感じです。
この上下の突起は僅かですが幅が違います。今回のRCSパワーライトノブLサイズの場合は↑の画像でいう下側の突起を使いました。
おそらくこの工具がない状態で、家にある細いドライバーなどを使ってノブキャップを無理に外そうとして、結果的にノブキャップをガリッとやっちゃってキャップに傷をつけてしまった人は全国で1万人以上いると思いますが、この専用工具は200円くらいです。
もしこの工具がない状況でノブキャップを外さないといけない状況になってしまった場合は諦めて買いましょう。
ダイワ製品の取り扱いがある釣具店であれば発注できますし、送料がちょっと無駄になりますがAmazonや楽天でも買えます。
たまにメルカリなどでノブキャップが傷だらけのハンドルノブが出品されていたりして悲しい雰囲気になっていますが、この200円の専用工具があればあんなことにはなりません。
また専用工具の表面に「ユルメル右回シ」と書かれていますが、ノブキャップの付け外し時はこの指示通り、緩める場合は右回し、締める場合は左回しとなり、通常のネジとは逆回転となっているので注意しましょう。

ノブキャップを取り外すとこんな感じで、純正ノブと同じようにネジ穴が出てきます。
ここからは純正ノブを外した時と逆の手順で進めていくだけです。

取り外したベアリングとネジの取り付ける順番はこうなります。
付け根側にベアリング1個、キャップ側にもベアリング1個を取り付けてネジで締めるだけです。
付属品にあった調整用ワッシャーなどは取り付けた後にガタなどが発生した場合は付け根側に入れます。
今回は交換するノブが純正品と同等の商品なので基本的に精度が高く、新品時の状態から交換する場合は調整用ワッシャーは必要ないケースが多いと思いますが、もしガタが発生した場合はワッシャーを付け根側に一枚づつ入れて調整しましょう。

ということで純正ノブから外したベアリングをRCSパワーライトノブに移植しました。
純正ノブに付いていた時と同じように、付け根側とキャップ側から1個づつベアリングを押し込むだけです。
↑の画像にあるノブの付け根側はベアリングをセットして指で押すだけで良いですが、キャップ側はネジ穴の奥にベアリングを押し込まないとダメなので、これも爪楊枝などを使って押し込めばベアリングを傷つけることはないかと思います。
また、私の場合は購入してからそこまで使い込んでいないリールで交換作業をしているので今回は特にベアリングの清掃などを行っていませんが、もし使い込んだリールのノブを交換する場合はこのタイミングでベアリングの清掃とグリスアップを行っておくことをオススメします。

ベアリングを移植したらハンドルアームのシャフトに差し込んでネジを締めるだけです。
で、ここのポイントとしては、ネジを軽く締めた段階でガタが発生していないかをチェックしておきましょう。
今回私の場合は特にガタが無かったのでこのままネジを本締めしましたが、もし仮締めした段階でチェックしてガタが酷いようであれば外してワッシャーを追加するなどして調整をしましょう。
またネジを本締めする場合も、あまりきつく締める必要はありません。
きつく締めようとしてネジを舐めてしまうのは最悪なので、適度な締めつけを感じたらそれで十分です。
ネジを本締め完了したら、あとはノブキャップを取り付けて専用工具で締めれば交換完了です。
交換完了、そして交換後の所感
ということで交換完了です。
かなり細々と手順を書いたので長くなってしまいましたが、実際の交換にかかった作業時間は5分程度でした。

交換後はこんな感じになりました。
19セルテート4000-CXHはボディサイズが3000番なので、少しハンドルノブの存在感強めですね。

5000D-XHと比較してみます。左が4000-CXHで右が5000D-XHです。
前述している通りハンドルノブは両方ともまったく同じサイズです。
5000番ボディの5000D-XHに比べて4000-CXHの方がボディサイズが小さくなっているので、若干見た感じの印象に違いはありつつも、そこまで見た目の違いはありませんね。
で、交換後に握ったり回したりした印象ですが、ほんのちょっとだけ大きいかなー?という感覚。

19ヴァンキッシュとの比較です。
この19ヴァンキッシュは4000XG純正のT型ノブから20ツインパワーC5000XGの純正ラウンドノブに交換しており、その時に交換したツインパワーの純正ラウンドノブが直径35mmで、今回のRCSパワーライトノブのLサイズは37mm。
こうやって比較して見るとセルテートに付いているノブがかなり大きく見えるので2mm以上の差がありそうに見えますが、実際に計測すると2mmしか差がありません。
たったの2mmの差なんですが、19ヴァンキッシュに付いているノブの方が3000番〜4000番サイズにはしっくりきますね。
とはいえMサイズのRCSパワーライトノブだと直径29mmと相当小さくなるので、それであればLサイズの少し大きいかな?くらいの方が良いかなと思います。
少なくとも19セルテート5000D-XHとまったく同じ握り心地ですので、使い勝手が良いのは間違いないです。ボディサイズに対してちょっと大きいかな?というレベルの話なので、とりあえずこれからはこのノブでしっかり使い込んでいきたいと思います。
という感じで、無事に交換完了しました。
もし19セルテートの3000〜4000番を使っていてラウンドタイプのノブなどに交換を検討されている方がいれば是非参考として頂ければと。
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