【最初の1台】磯用のショアキャスティング用リールを考える【ロックショア】

磯釣り写真Howto

本格的に磯釣りを始めたいということで、先日は最初の1本目の磯釣り用のロッドは何を買おうかと調べていましたが、今回は最初の1台リール編です。

磯で青物狙いのショアジギングやショアキャスティングを行う上で適したリールはなにか?番手はどうするのか?などについて調べていきます。

前回の記事はこちら

ソルトウォーター対応のリールは多くない

ロッドと違って磯で使えるリールは選択肢が限られています。

メーカーの選択肢は基本的にシマノとダイワという2大メーカーどちらを選ぶかの2択です。

そして各メーカーの中でも磯でのハードな使用に耐えるソルトウォーター(SW)対応機種というのは3-4機種程度となります。

あとは予算との兼ね合いですので、予算が定まっていれば購入するリール候補はある程度絞られてくる感じになります。

今回は予算別での選択肢を考えていきます。

代表的なソルトウォーター対応リール

ソルトウォーター対応機種というのは基本的に頑丈で重たく、汎用リールに比べてボディサイズやスプール番手が大きいリールになります。

シマノの代表的なソルトウォーター対応機種は下記となります。

  • ステラSW
  • ツインパワーSW
  • ストラディックSW

シマノのSW機種ページはこちら

製品一覧 | 製品情報 | SHIMANO シマノ
シマノ釣具の公式サイト【製品情報一覧】です。人気のスピニングリール「ステラ」をはじめ、リール・ロッド・ルアー・アパレル・用品等、すべてのシマノ製品を一覧でご確認いただけます。

汎用機種とSW機種の違いとしては、無印のストラディックは番手が1000番〜C5000番までとなりますが、ストラディックSWは4000番〜14000番となります。

ツインパワーも同じく無印はC5000番までですが、SWは最大14000番までとなります。

ステラSWに至っては最大番手30000番まで用意されています。

ですので例えばPE3号以上のラインで大きい魚を狙うならSW機種を使うというのが基本的な考え方になります。

ダイワの場合は新しくソルトウォーター対応機種に加わったセルテートにはSWと付いていますが、他の機種には現時点ではSWと付いていないので機種名で判断する必要があります。

ダイワの現時点での代表的なソルトウォーター対応機種は下記になります。

  • ソルティガ
  • セルテートSW
  • キャタリナ(セルテートSWの登場で公式サイトのラインナップからは無くなりました)

ダイワのリール機種一覧はこちら

https://www.daiwa.com/jp/fishing/item3/reel/sp_lure/index.html

ソルトウォーター対応機種はなにが違うのか?

で、そんなソルトウォーター対応機種ですが、汎用機種と比べると大型番手がある以外になにが違うかというと、耐久性と防水性能に大きな違いがあります。

早い話が、汎用リールは軽量性や回転が滑らかであることや繊細さなどが重視されますが、ソルトウォーター対応の大型リールは耐久性、巻き上げパワー、 剛性が重視されます。

船の上や磯などで波しぶきを被りながらの釣りを前提としたリールとなるので防水性はもちろんですが、大型の魚が掛かった場合に魚のパワーに負けない剛性とパワーが求められます。

せっかく大きな魚を掛けたのは良いけどパワー負けして全然巻けないとなると意味がありませんし、ましてや剛性不足でボディが歪んでしまったりしてもダメです。

ですのでソルトウォーター対応の大型リールは軽量性よりも耐久性とパワーと剛性、そして防水性能が重視されているリールになります。

具体的には防水パッキンが装備されていたり、ボディ自体の素材の厚みが分厚く頑丈になっていたり、リール内部のグリスに防水グリスが用いられていたりします。

あとはドラグも汎用リールより強化されていて、カーボンワッシャーの使用や、ワッシャーの枚数を多くしてより大きな負荷まで対応できるようになっています。

ということでソルトウォーター機種の特徴をまとめると

  • 汎用リールに比べて大型の番手がある
  • 耐久性・パワー・防水性・剛性に優れる
  • ドラグ性能の向上
  • 汎用リールに比べて重たくてデカい
  • 汎用リールに比べて価格は高い

という感じになります。

汎用リールとは単純に用途が違うリールとなるので、汎用リールよりソルトウォーター対応機種の方が優れているとかそういう比較は無意味です。

例えばシーバスをやるのにSW機種を使うのは無駄に重たいだけですし、サーフでSW機種を使用している人もいるかもしれませんが、個人的にはサーフであればSW機種の防水性能は過剰なレベルだと思います。

微妙なラインになってくるのは磯でヒラスズキを狙っている人達や、もしくは場所を問わず中型程度までの青物狙いなどをやっている人たちですかね。

上記の場合は汎用リールでも対応できるけど、SW機種を使うという選択肢もあります。

SW機種の4000番〜5000番はまさにこの辺りを想定されている番手になり、無印の機種と番手が重複する部分ですので、実際に磯ヒラやっている人でも無印の機種を使っている人やSW機種を使っている人が混在しています。

ここに関してはどちらが正しいという話ではなく、軽量性などを重視するか、耐久性などを重視するか?という点で好みで選べばいいかと思います。

で、私の場合は今までは磯でも汎用リールを使ってきていたのですが、これからは磯で大型の青物を狙っていきたいと考えているので、となればSW機種の出番だ!となります。

具体的な購入候補

ということで前置きが長くなりましたが、現時点で私が購入を検討している機種は下記になります。

旧型を中古で手に入れるというのも選択肢に入れています。

  • 21ツインパワーSW
  • 21セルテートSW
  • 20ストラディックSW
  • 15ツインパワーSW
  • 15ソルティガ
  • 16キャタリナ

21ツインパワーSWと21セルテートSWは共に今年発売されたSW機種のハイエンドの1個下のミドルグレードとなり、このミドルグレード機種が個人的な感覚ですがSW機種での利用率が最も高く、メーカー間での競争も激しいポジションだと思います。

セルテートとツインパワー、共にSWではない無印の19セルテートと15ツインパワーは今までも愛用していまして、どちらも良いリールです。

このSW機種のツインパワーとセルテートに関しても、最新リールということで性能面で優秀なのは言うまでもなく両機種ともに価格は大きく変わらない状況ですのでどちらも購入候補となります。

で、最新のソルティガとステラSWは価格的にちょっと手が出ないなーと思っているのですが、旧モデルであれば一度はハイエンドを…とも思いまして、15ソルティガは価格も若干こなれているため候補にしています。

そして同じく旧型の15ツインパワーSWと16キャタリナですね。

旧型で言い出せば13ステラSWや10ソルティガなんかもあるのですが、さすがに8年以上昔のリールとなってくるといくら当時のハイエンドと言えどもちょっと古過ぎる気がしますし、故障した時のパーツのことなどを考えると不安なので候補としては含めていません。

入門機としての順当なところでいうと20ストラディックSWがコスパ含めてベストではあるでしょう。

ただこれはあくまでも個人的な話ですが、自分の場合は磯釣りを続けていくといずれはミドルクラス以上の機種に買い替えをしていくだろうとも思うので、そのへんを考慮すると最初からミドル以上の機種を購入していた方が結果的には安上がりではあるかな…と考えています。(あくまで続けていけばコスパが良くなるという話ですが)

ということで考えていくと、シマノであれば15ツインパワーSWもしくは21ツインパワーSW、ダイワであれば15ソルティガ、16キャタリナ、21セルテートSWあたりが自分にとっての購入候補となります。

番手はどれを選ぶべきなのか?

で、次は番手はどうするのか?という問題です。

私の場合はPE4号〜5号あたりをメインで使っていきたいち考えているので10000番あたりを候補としていますが、番手選びというものは往々にして悩ましい部分でして、SW機種のリールなどを検討するにあたって悩まれている方も多いと思います。

SW機種ですと4000番から14000番、もっと言うと30000番までの幅広い番手が存在します。

まずボディサイズのお話なのですが、シマノの21ツインパワーSWを例とした場合、下記の3つのボディサイズで構成されています。

  • 4000番
  • 5000番〜6000番
  • 8000番〜14000番

4000番が最も小さいボディサイズとなっていて、その上が5000番〜6000番、そして8000番〜14000番がラインナップ中では最も大きいボディサイズです。

ですので、8000番と14000番と言っても、ボディサイズ自体は一緒なのですね。

ボディサイズが一緒ということはボディ内部の機構も基本的には同一になるため、巻き上げパワーやドラグ性能なども同等になります。(19ステラSWの場合は8000番のローターが専用設計で10000番〜14000番との互換性が無かったり、10000番以上の番手にはヒートシンクドラグが搭載されていたります)

じゃあ8000番と14000番はなにが違うのか?というと糸巻き量が違います。(スプールの違い)

8000番も14000番も同じパワーですが糸巻き量が違うので、仮に6号300m巻きたいとなれば14000番になりますし、4号をメインで使いたいとなれば8000番となります。

なので番手を選ぶというのは基本的には糸巻き量(何号を何m巻きたいか?)で選ぶこととなります。

とはいえ、大型の魚狙ってみっか!という段階で必要な糸巻き量は?と聞かれても何号を何m巻くのが適切なのかが分からない部分もあるため、結果的になにを選べばいいんや…と悩むということになると思います。

で、ここからが番手選びの本題なのですが、そうした番手選びで悩まれている方の場合はボディサイズから選ぶという考え方もあります。

上述の通り、21ツインパワーSWを例にすると、この機種は3つのボディサイズで構成されています。

ボディサイズが変わるということはリールの重量が大きく変化します。

4000番の場合は350g、5000番と6000番は415g〜420g、8000番〜14000番は615g〜660gとなります。

同じボディサイズで重量が変化するのはスプールが大きくなることや、ハンドルアームの長さやノブの形状が変わることによる影響です。

で、記載している通りボディサイズが大きくなることで重量は大きく変化します。

小さいボディサイズであれば当然重量は軽いですし、大型のボディサイズになると一気に重たくなります。

上の例では5000番と8000番で200gも差がありますね。

逆に同じボディサイズであれば番手が変われど重量差は小さいのです。

例としている21ツインパワーSWの場合は5000番と6000番の重量差は5g、8000番〜14000番の場合、8000番だけ軽いのですが、10000番と14000番は同じく5gの差です。(655gと660g)

なので一つの壁として、6000番より大きいリールを必要とするか?という点があります。ここが最も重量差が大きい部分です。

そこで「6000番だと小さいかな」と思うのであれば8000番以上となりますが、8000番〜14000番の重量差はそこまで大きくないため、最悪大きい番手を買っておけば大きな痛手になることはありません。(とはいえ14000番を買ってPE4号しか使わない場合は下巻きめっちゃ増えますが)

また、運用方法としてはボディサイズが一緒であれば、機種にもよりますが基本的にスプールの互換性もあるため、例えば8000番を購入して、10000番や14000番のスプールだけ別途で購入すれば10000番や14000番のように使うということも可能です。(19ステラSWは8000番と10000番〜14000番でスプール互換性ありません)

ただし番手によってはHGしかない、XGしかないということもあるため、ギア比まで完全に同じではないということは留意が必要です。

例えば21ツインパワーの場合は8000番のハイギアはHG、14000番はXGとなるため、仮に8000番に14000番のスプールを組んでもギア比が違うためハンドル一回転での巻き上げ量は同等になりません。

とはいえ糸巻き量は同等にできるので、1台のスプールで2つ分、3つ分の番手として使えるというメリットを考えればギア比が多少違うのは無視できるかと思います。

ということも踏まえて、厳密な番手だけでなく、ボディサイズ的にどのへんが自分の求めているものか?という点を見極めていくという考え方もあるというお話です。

例えば現在PE1.5号〜2号のラインで釣りをしているけど、今後青物などを本格的に狙っていきたいとなると、ラインとしてはまず3号から4号あたりが想定されると思います。

PE3号をメインとする場合は6000番となりますが、この場合で将来的に4号以上使いたいとなると8000番〜がベストです。(6000番でも4号であれば200mは巻けますが)

しかし6000番ボディと8000番スプールは互換性がありません。

じゃあ8000番買っておくのがいいかな…?となりますが、そうするとリール重量が一気に跳ね上がります。

なので言い換えると、現在だけでなく将来的なことも含めて(重量差を考慮した上で)PE4号以上を使うか?使わないか?という観点で考えるという風に考えてもいいかと思います。

あくまで個人的な感覚ではあるのですが、自分の場合はセルテート5000-XHで1.5号〜2号を使っているので、正直PE3号って大きな変化ではないため購入候補にはなっていませんでした。

せっかく磯で大きいの狙うためにSW機種買うならPE4号以上は欲しいと考えています。

まあ仮に6000番買っても、おそらくすぐ物足りなくなるだろうなと。。(その前に磯釣りやめるかもしれませんが…)

自分の場合はそういった感覚で4号から5号に対応する10000番で検討しています。

とまあ、非常に長々となってしまいましたが、番手選びは非常に難しい部分でもあり、考え方は様々だと思いますが結論としては、自分の求める糸巻き量(何号を何m巻きたいか?)が分かる人はそれに合った番手を選ぶだけ、それが分からない人はPE4号以上を使う可能性があるか?という点で考えれば大きなミスはしないかなと思います。

購入候補を比較してみる

ということで長くなってきていますが、ようやくここからソルトウォーター対応の大型リールのスペックを比較していきます。

メーカー機種名番手自重
(g)
最大ドラグ力
(kg)
巻取り量
(cm/ハンドル1回転)
糸巻き量参考価格
シマノ21ツインパワーSW8000HG615251074-300
5-250
約60,000円
シマノ15ツインパワーSW8000HG635251074-300
5-250
約35,000円
シマノ20ストラディックSW8000HG645131074-300
5-250
約28,000円
ダイワ15ソルティガ4500H610151104-300
5-240
約50,000円
ダイワ21セルテートSW8000H625251113-400
4-300
約60,000円
ダイワ16キャタリナ4500H590151104-300
5-240
約30,000円
購入候補機種スペック比較

各機種のスペック比較は上図になります。

記載の機種は比較しやすいようにすべてPE4号300mを巻ける番手としており、記載の参考価格については2022年9月現在の相場感です。

で、まあ一言でいうとスペック上での差はほとんどないです。

強いて言うならば16キャタリナは他機種と比べて20g-50g程度軽いですね。

20gなら大差なしと言えますが、ストラディックSWと比較すると55gの差なので、これであればけっこうな差になります。

ハンドル一回転時の巻取り量もほぼ差はないです。

価格的な面でいうと、21ツインパワーSWと21セルテートSWはほぼ同価格、15ソルティガは6年前の機種にも関わらず高いですが、とはいえ5万円とこなれた価格にはなっています。

旧型同士の15ツインパワーSWと16キャタリナでは中古相場は若干ツインパワーの方が高いかなという状況です。

価格面では20ストラディックSWが最も安価となっています。

これらを踏まえると、価格重視なら20ストラディックSW一択、性能重視なら最新機種である21ツインパワーSWか21セルテートSW、旧機種でハイエンド触ってみたいなら15ソルティガ、ミドルグレードでコスパよくやるなら16キャタリナ、というようなポジションになってくるかと思います。

結局どうするか?

ということで長々と書いてきましたが結局どうするねん?という話です。

自分の場合は今まで磯場ではPE2号〜2.5号でやってきているので、今回SW機種を買うならばPE4号以上は必須で、将来的なことも考えると5号くらいまでは使うことを考慮して10000番あたりで考えようと思っています。

機種については今まで特にメーカーに拘ってるわけでもないのですがセルテートばかり使ってきているので、21セルテートSWかなーとも思いつつ、なんとなくあのデザインのままSW機種になってしまったのはちょっと違うなぁと感じております。

21ツインパワーSWのデザインはシマノの割にカッコいいですよね。シマノが誰得な金色の差し色とか入れなくなったのは大きな進歩だと思います笑

とはいえ個人的にデザイン的に一番好きなのは15ソルティガでして、あのガンダム?っぽい感じがとても良いです。

コスパや性能はもちろん重要ですが、磯という過酷な環境で使う道具なので、そういった機能面以外に、なにがしかの自分が想いを託せる理由のようなものがあるリールを使うというのも良いなと思います。

であればお前はここまで長文で何を書いてきたんだよって言われそうですが…

ま、そんな感じですが、購入するならば21ツインパワーSW10000HGか15ソルティガ5000Hという感じで探していこうと思う今日このごろです。

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