【実釣レビュー】リップルフィッシャー/ランナーエクシード103H実釣インプレッション

磯釣り風景インプレ

以前購入したリップルフィッシャーのランナーエクシード103Hを実際に使ってみてどうか?というインプレ記事です。

ネット上に実際に使ってみた人の情報がそこまで多くないロッドですので、もし購入を検討している人がいれば参考としてもらえればと。

購入直後のインプレ記事はこちら

ランナーエクシード103Hのスペック

以前の記事でも記載していますが比較用のブルースナイパー100MHと合わせてランナーエクシード103Hのスペックを再掲します。

型番ロッド長
(ft)
自重
(g)
仕舞
(mm)
Cast Weight
(Jig)
Cast Weight
(Plug)
Line Max
ランナーエクシード103H10.3327161513090PE5号
ブルースナイパー100MH10.0307157512080PE4号
ランナーエクシード103H&ブルースナイパー100MHスペック

ランナーエクシードの現行ラインナップではHパワーより一つ下のMHパワーのロッドが911MHという短尺なモデルしかありません。

さらに下のパワーの102Mはありますが、これはプラグモデルとなっています。

103Hと同等のHパワーであれば104Hや110Hもあるのですが、これらもプラグモデルとなっています。

ですのでプラグモデルではなく、磯場である程度万能に使えるMHもしくはHパワーのロッドが欲しい場合は必然的に103Hとなってくるかと思います。(911MHは少し短い)

ヤマガブランクスであれば↑にもあるブルースナイパー100MHといういわゆるロックショア用の中核モデルがあるのですが、リップルフィッシャーの場合は少し変わったラインナップとなっていますね。

103Hの自重は327gとなっており、他メーカーの同等の長さ・パワーのロッドと比較しても軽量な部類に入ると思います。

キャストできる重量はジグ130g、プラグは90gとなっていますが、ヤマガブランクスでもそうですが、このメーカーはかなりの余裕を持ったウェイト表記となっている印象なので、ここはあくまでも参考という感じでしょう(表記以上の重量を投げる場合は自己責任ですが)

という感じで、リップルフィッシャーのランナーエクシード103Hはいわゆる磯などで中型以上の青物狙うぜ!という場合においてオーソドックスなモデルとなるかと思います。

一定期間実釣で使った感想

外観などに関しては以前の購入直後の記事で細かく触れているので割愛します。

で、実際に釣りで使ってみました。

私の場合、主に伊豆諸島の遠征で使っており、最大の負荷が掛かった魚は約4.5kgのカンパチとなります。

ランナーエクシード103Hで釣ったカンパチ
ランナーエクシード103Hで釣ったカンパチ

タックルバランス

青物タックルになってくるとタックルバランスの最適化といっても限度があると思うのですが、あくまで参考として記載しておきます。

自分の場合は15ソルティガ5000H(625g)と組み合わせて使っていますが、若干の先重りがあるかなーといった感じです。

とはいえほぼ気にならないレベルで、特段の問題もなく快適に使えています。

逆にこれ以上リール重量が増えると、持ったバランスは良くなるかもしれませんが、その分キャスト時などの負担も増えるので、それを考慮すると今の組み合わせくらいが最適かもしれません。

キャストについて

で、実際にルアーを投げてみてという点なのですが、自分の主に投げてきたモノは…

  • ジグ65g〜100g
  • プラグ50g〜80g
  • ポッパー50g〜80g
  • ミノー50g
  • シンペン40g〜70g

といった感じです。

まずジグについてですが、主に使っていたのは撃投ジグの65gと85gです。

個人的には85gが一番投げやすく、65gでもまったく問題なく投げれますが、ロッドを曲げこんで投げるという点では85gの方がしっかり曲げれているなと感じます。

100gのジグも問題なく投げれるのですが、若干背負う感じになってしまい身体への負担がなかなか大きいので、そこまで多くの数を投げれていません笑

プラグ類については50g〜60g前後のものをメインで投げていたのですが、このあたりが投げやすいと感じていました。

とはいえフック込みで80g超のプラグでも不安感なく投げれるので、私のキャスト技術が上手くなれば、70gあたりがベストマッチになってくるかもしれません。

キャストフィールとしてはバットから竿先まで硬めのロッドとなっているので、ロッドの曲げの反発で投げるというよりも、腕の振り抜きと腰の回転の力をしっかり使って投げる必要性があると思います。

しっかり腰の回転を使って腕を振り抜くとスパーンと気持ちよく飛んでいきます。

硬めの味付けのロッドとなるため、しっかりパワーを入力する必要がありますが、入力してあげればそれに伴って出力されていくというようなイメージですかね。

なので慣れるまでは身体への負担はけっこう大きかったです。

自分は175cm/75kg程度の体格で華奢な方でもないのですが、半日投げると全身筋肉痛になるというのが何度かありました笑

なので体格や腕力に少し自信がないかな…というような方はナノアロイブランクスのモデル(ヤマガブランクスのブルースナイパー100MHとか)などの方が身体への負担は少なくできると思います。

と、まあ若干ネガティブな感じで書いてきましたが、とはいえ強風時でも竿先が風に煽られにくくしっかり振り抜けるため、決して硬すぎてダメだ!という話ではありません。

ルアー操作性

続いてルアーの操作性についてです。

まずジグについてはめちゃくちゃ良いですね。ロッド全体にハリがあるのでビシバシ動かせます。

潮の流れが早いところでも問題ありません。

巻いていくる際に100gのジグでもまったく底が取れないような潮流れが早い部分を通過してジグに重みがかかっても、ティップが入り込んで操作しづらいということもありません。

持ち前のハリの強さを活かしてジグは自由自在に動かせると思います。

ただし、個人的には少しハリが強すぎるため、シャクリやジャーキングを多用していると、腕や関節への負担がなかなか凄いです。

シャクった時にダイレクトに力が伝達されるので、それはメリットでもありつつ、サスペンションがガチガチの車のような、柔軟性が無いが故にドライバーへの負担も大きくなる的なイメージですかね。

まあここは自分の身体を作っていく、慣れていく必要もあると思うので、あくまでも慣れていないとちょっとしんどいよって感じで捉えて頂ければと思います。

で、続いてプラグですが、これは自分がプラッキングが下手くそなこともあるのですが、なかなか上手く操作できません笑

比較的凪の時はラインスラッグを出して操作できるのですが、風が強かったりウネリがある時は上手くできません。

まあここは技術的な問題もあるので、一概にロッドの問題という話ではないかと思います。

とはいえ今まで書いてきたように基本的にティップも含めてハリが強いロッドであるのは間違いないので、もし仮にプラグの操作性を重視しているのであれば他のロッドを検討したほうが良いかもしれません。

リップルフィッシャーとしてもプラグモデルを拡充してきているのは103Hとの棲み分けもあると思いますし、たしかにプラグモデルであればもっと快適だろうとは思います。

とはいえ「やれなくはない」というのも確かです(私自身の技術が向上すればもっとやれるはず)ので、汎用性を求める、もしくはジグを優先するがたまにプラグも投げるよという方であればベストかもしれません。

シンペンに関してはジグ的なリフト&フォールのような使い方であれば問題なく使えます。

ミノーの場合はティップが強いため、巻き上げの速度で適度にフォローしてあげないと水面から飛び出すことがありますが、ここも特に問題なく使えます。

魚とのファイト時

冒頭で書いたようにこのロッドで釣り上げた魚で最大負荷がかかったのはカンパチですが、それ以外にもショゴ・ワラサ・アカハタなどを釣っています。

ワラサクラスになると多少ロッドは曲がってくれますが、とはいえロッドのポテンシャルの20%も使えていない…みたいな感じです。

4.5kgのカンパチを釣った時、残り20mくらいまで寄せてきたタイミングで下に潜り込もうとカンパチが一気に走ったのですが、その時でもポテンシャルの60%くらいだったと思います笑

その時はドラグをけっこう締めていたせいもあり、海に落ちそうになるほどの引きだったのですが、ロッド全体が曲がりこむわけではなく、先端付近が曲がり込んで耐えていた感じです。

なのでこのロッドをバットから曲げこむレベルとなると10kgクラスでないと無理だと思います。

ちなみにこの4.5kgのカンパチですが、波のウネリも強かったためランディングするのがなかなか難しかったのでそのままぶっこ抜きましたが、まったく問題なくぶっこ抜きできました。

ナノアロイブランクスのような柔軟性の高いロッドであれば、負荷に応じて曲がり込むことによって魚のパワーをいなしてくれるため、身体的な負担は少なくファイトできると思います(近所のショップの方も以前そうした話をしていました)

ただしその場合はどうしても持久戦となりがちで時間がかかるため、根に潜られて切られるなどのリスクも高くなっていきます。

それに対してこの103Hの場合は短期決戦を仕掛けていくべきロッドだと思います。

魚のパワーをいなすのではなく真っ向から受け止める感じですね。

ですので根が荒い磯場などでは、当然魚のサイズにもよるかもしれませんが、ランディング率は上げられるかもしれません(その分身体的な負担も大きくなりますが)

ガツンと掛かったら一気に寄せて、一気にぶち抜くという使い方が合っている気がしています。

また、リップルフィッシャーのブログで103Hなど各モデルの紹介がされていて、そこに「マニュアル感が強いロッドである」と書かれていますが、これは確かにそうだと感じます。

【シーズン特集】Vol.7-2「ショアキャスティングモデル~Pe4-6号クラス~」 | リップルフィッシャー

ロッドが曲がりづらい分、不意に魚が浮いた時や自分の方に走ってきた時にラインテンションが抜けやすいのは確かですが、逆に言うと自分でテンションコントロール(ロッドの角度調整)をしっかり行えば、常にダイレクトにパワーを掛けられ続けるので、そうした意味ではアドバンテージと言えるかもしれません。

ある意味、アングラー自身の技量やパワーによって釣果が変わる、技術介入性が高いロッドとも言えるのかも…?

まあはじめてのロックショア用のロッドとしてなかなか難易度高めのロッドを買ってしまったのかな…とも思いつつ、このロッドでやれるようになれば、他のロッドでも余裕でしょうとも思うので、そうした意味では面白みのあるロッドだと思います。

その他の使い勝手など

前回の記事でも書いていたのですが、グリップは握りやすいです。

ランナーエクシード103H上部グリップ
ランナーエクシード103H上部グリップ

特に上部グリップは独特な形状となっていますが、これがなんとも手に馴染みます。

ライントラブルに関しても特に気になるレベルではありません。

強風時に時折ティップに絡まるということはありますが、まあこれは致し方ないかと思いますし、ずっと頻発するということもありません。

一点ダメ出しするならば、リールのアップロックはけっこう緩みます。

毎回グローブをしてガチッと締めてもいつの間にか緩んでる感じで、感覚的には2時間に1回くらいの頻度で締め直しをしてる気がします。

締め直せば別に問題はないのですが、少し気になる点となります。

あと根本から1個目2個目のガイドはオーシャンガイドになっているんですが、このオーシャンガイドはクリア塗装がされており、その塗装内でサビで変色が発生するということも起きています。

当然釣行後は水洗いしているのですが、クリア塗装の中に入った海水が水洗いでは取り除ききれなくて変色してしまっている感じで、これはちょっと見た目的に嫌ですね…(3個目以降のKガイドはチタンガイドなので基本サビは発生しないのですが…)

総評

という感じでダラダラと書いてきましたがまとめていきます。

  • ロッド重量は軽量で重量的な不満などは無い
  • ブランクスはバットからティップまでハリが強い
  • ジグは80g前後、プラグは60g前後がベスト(私の場合)
  • ティップまでハリが強くジギングには最適だと思う
  • プラグ操作は慣れが必要(プラグモデルが欲しくなるかも)
  • 5kg弱のカンパチでもまだ余裕がある
  • ファイト時はアングラー自身の技術が問われる短期決戦仕様のロッドという印象
  • リールのロックは緩みやすい

という感じです。

正直なところ、ナノモデルのブルースナイパー100MHを購入したほうが身体的な負担などはもっと少なくやれると思いますし、ジグの操作性は多少落ちるかもしれませんが、その分プラグの操作性は上がるとも思います。

とはいえじゃあそっちにしておけば良かったと思うか?と言われるとそうではなく、自分の場合はもともとライトショアジギングでもシーバスでも、いわゆるハリが強いロッドが好き派だったので、今ヒラスズキで使っているトランスセンデンスのエンピナードもそうですが、こういうハリ強ロッドは大好きなのです。

とはいえシーバスやヒラスズキのタックルよりは断然重たくなっているので、身体を慣らさないとしんどいというのは確かにあると思いますが、フィーリングとしてはハリが強く、ダイレクト感が強いこのロッドは自分に合っていると思います。

そうしたマニュアル感が強く、自身の技術やパワーをフルに使って魚と勝負するためのロッドですが、自分もまだ今の年齢と体力であればそれを楽しむことができるので、それであればこいつはいいロッドだと思います。

50歳とかになって、体力も筋力も衰えてきたら別のやり方を模索する…でもいいのかなと。

という感じで今後は10kgオーバーのカンパチを目指して愛用していきます!

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