以前中古で購入したダイワの15ソルティガ5000Hを実際に使ってみてどうか?というインプレ記事です。
意外と実際に使ってみた人の情報がそこまで多くないリールとなるので、もし中古で購入を検討している人がいれば参考としてもらえればと。
購入直後のインプレ記事はこちら
15ソルティガ5000Hのスペック
購入直後の記事でも記載していますが15ソルティガ5000Hのスペックは下記となります。
比較参考用の4500Hのスペックと併記となりますが、購入したのは5000Hです。
番手 | 巻取り長 (cm/1回転) | 自重 (g) | 標準巻糸量 PE 号-m | 最大ドラグ力 (kg) | ベアリング (ボール/ローラー) | ハンドルアーム (mm) |
4500H | 110 | 610 | 3-400 4-300 5-240 | 15 | 13/1 | 75 |
5000H | 121 | 625 | 4-400 5-300 6-250 | 15 | 13/1 | 75 |
あくまでダイワの旧番手となりますが、PE5号をメインにしつつ、4号もしくは6号も使うとなれば5000番がベストです。
5000番以上だと6500番がありますが、これは今の番手基準では18000番相当となります。(主に8号〜10号を使う番手)
基本的にロックショアなどで使われるのはダイワ旧番手だと4500番〜5000番が多いと思います。
で、今回は5000番のハイギアモデルとなる5000Hを購入しました。
一定期間実釣で使った感想
外観などについては購入直後のインプレ記事で詳しく触れているので、こちらの記事ではそのへんは割愛します。
で、実際にロックショアで使ってみました。
合わせたロッドは、こちらもインプレ記事を上げていますがリップルフィッシャーのランナーエクシード103Hと組み合わせて使っています。
私の場合は主に伊豆諸島の遠征で使っており、今回の記事を書くまでに釣り上げた最大サイズの魚は約4.5kgのカンパチとなります。
リール重量について
まずリールの重量的な部分について、自分の場合はこの機種の他にSW機種を持ち合わせていないので比較しようがないのですが、まあSW機種として、他機種とスペックなどで比較する限り重くはない部類なのでそうなのでしょう。
現行のソルティガやステラSWと比較しても重量的には軽量です。
現行機種で同じ糸巻き量の10000番と比較しても…
15ソルティガ5000H:625g
20ソルティガ10000H:655g
19ステラSW10000HG:670g
となり、15ソルティガは軽いことが分かります。
現行機種が旧モデルに比べて重量増となっている理由は時代の流れなのかトレンドなのかは分かりませんが、少なくとも自重の軽さよりも剛性や巻き上げのパワーを重視した結果なのかと思います。
20ソルティガではモノコック構造化によってメインギアサイズをそれまでより大きくすることができたので、それに応じて巻き上げパワーも増しています。
さらに20ソルティガではローターもそれまでの従来のカーボン素材(ZAION)からステラSWと同様のアルミ化しているので、そういった巻き上げパワーや剛性に寄与する部分によって重量増加しているようです。
SW機種であれば、特にフラッグシップ機種であれば多少の軽量性よりも剛性・パワー・耐久性が優先されるべきだと思うので、個人的には現行機種のこうした方向性は間違っていないとは思います。
とはいえ自分の場合は、初のSWリールということもあるので15ソルティガが軽いのはありがたいです。
ガチ青物タックルに慣れていない最初の頃は重いなー重いなーと感じていましたが、慣れてしまえばまったく問題なくなりました。
ま、このへんは比較対象のリールがあるかどうかでも変わってくるかと思いますが、15ソルティガよりも軽量なリールとなると16キャタリナくらいでしょうかね。
16キャタリナも根強い人気を誇っているリールですが、軽量かつ丈夫ということで、15ソルティガも同じですが、現行機種の方向性とはまた違ったアプローチとはなりますが、今のリールにはないメリットがある機種だと思います。
巻き心地
ここに関してはぶっちゃけ「あ、こんなもんなのか」という感覚でした。
中古購入していたので、個体の状態によるもの?とも思ったのですが、その後SLPでオーバーホールをしてもそこまで変化なかったので、こんなもんなんでしょう。
今までSW機種ではないリールばかり使っていましたが、そうした非SW機種のリールの場合は巻き心地が重視されていると思います。(自分も巻き心地が良いリールは好きです)
しかしSW機種の場合はそもそも回すギアも大きく、そのギアに関与するピニオンギアやローターや各パーツも大きく、重くなるため、どうしても大味にならざる得ないのだと思います。
なので、非SW機種の、例えば19セルテートのようなヌルヌルの巻き心地のような感触はありません。
むしろ「おれは今でけーギアを軽々と巻いているぜ!」みたいな力強さを感じるようなイメージです。
とはいえ決して巻き心地が「悪い」というわけではなく、普通にスムーズに回ります。
いわゆるメカニカルなノイズや感触はなくスルスルと回ります。(ハンドルの自重だけでクルクル回ります)
なのでここはそもそもSW機種と非SW機種は別物であるという感覚で考えたほうがいいのかなと思います。
他機種と比較すれば差は感じられると思うのですが、自分としては「あ、こんなもんなのか」という感じで、特に驚きもなく、とはいえ落胆することもなく、至って普通の巻き心地でした。
巻き出し時のフィーリングについても比較対象は無いのですが、軽量なカーボン素材のZAIONローターとなっていることもあって十分軽いと思います。
巻き出しが軽く、それに伴って慣性も弱いため、巻く・止めるということがやりやすいので、ここはダイワの現行機種に通ずる部分があるなと感じます。
巻き上げパワー
他機種との比較はできないのですが、少なくとも巻き上げパワーについて不満はまったくありません。
私がジギングする時にメインで使っているジグ重量は65g〜85gですが、85gのジグを投げて、相当潮が早い流れの中を引いてきてもパワー不足を感じることはありません。
記事前半にあるカンパチを釣った時、4.5kg程度ということでサイズはそこまで大きいわけではないのですが、ファイト中はかなりのパワーで引いたり潜ったりされまして、とはいえそれでも「巻けない」という状況はありませんでした。
当然磯場での釣りなので思考停止でゴリ巻きして寄せるという訳ではないのですが、少なくともリールのパワー不足で寄せれないみたいな状況はありませんでした。
なので、少なくとも5kg程度のカンパチであればまったく問題なく勝負できるのは確かかなと。
10kgとかになってくるとアレですが、そもそもそのサイズのカンパチをパワーで押し切る釣りをできることはあり得ないとも思うので…(めっちゃムキムキの人がステラSW30000番使ったらできるんですかね…?)
ドラグについて
15ソルティガのドラグはいわゆるATDが搭載されていて、これは16キャタリナや現行機種にも受け継がれています。
個人的に意外だったのはこのドラグでして、今までSW機種ではない無印の19セルテートなどを使ってきていて、ダイワのドラグはシマノに比べて初動の負荷時に「ズルっ」と出やすい印象でした。
なので今までのダイワ機種のドラグは「初動でズルっと出るけど、その後は粘ってくれる」という印象だったのですが、この15ソルティガはそれとは逆で初動負荷時に「ズルっ」と出ることがありません。
締めていれば、それに応じて「ガチッ」としている感覚です。
もちろん出る出ないはドラグの設定値次第なんですが、19セルテートは自分の感覚よりも初動は出やすい印象だったのが15ソルティガはむしろ自分の感覚よりも初動が出にくい印象です。
15ソルティガに実装されているドラグワッシャーの関係なのか、このフィーリングの違いの理由はちょっと分からないのですが、そういった感覚です。
使いにくい訳ではないのですが、ドラグ締め気味にしていると万が一バカでかい魚が掛かった場合に一気にライン切られたり、下手するとバランスを崩してしまう可能性があるような気がしまして、そういったフィーリングの問題もあり、自分の場合は最初少し緩めに設定しておき、魚が掛かった後に微調整するというやり方で運用しています。
その他の使い勝手
その他の部分の使い勝手についてですが、購入直後のインプレ記事でも書いていたように、ドラグノブ部分のつまみは小さいため、少し握りづらいです。
ベールアーム部のパイプはダイワらしく太め、ベールアームを起こした時のカチッと感は中古ということもあると思いますが少し弱めです。
とはいえキャスト時にベールアームが勝手に落ちるということは今まで発生していないので特に問題はありません。
ハンドルノブは金属製ですが、自分はロックショアの場合は基本的に登山用グローブを使用しているので、それもあって滑りやすいということは特にありません。
総評
という感じでダラダラと書いてきましたがまとめていきます。
- リール重量は軽量な部類
- 巻き上げパワーは問題ない
- 巻き出しは十分軽い
- 巻き心地は「普通にスムーズ」という感覚
- ドラグはガチッとした感触(感覚より出ない印象)
という感じです。
まあ淡々と、特に不満や問題が無いリールです、というようなことを書いてきました。
自分が他SW機種を使ったことがないというのもあると思いますが、特筆して「これは凄い!」みたいな部分はちょっとよく分かりませんでした笑
とはいえリール重量の箇所でも書いている通り、SW機種、特にハイエンドモデルであれば耐久性などが重視されるべきだと思っていまして、そこはまだ自分は使用期間短いので一概に良いとは言えないのですが、少なくとも他のレビューなど見ていても耐久性は優れているというものが多いので、なんの不満もなく使えて耐久性も信頼できるということであれば、見た目とは裏腹に、中身は地味な優等生的なリールなのだと思います。
であれば、中古で高い金出して買うほどのリールでもないか?という話なのですが、自分としては非常に気に入っております。
購入直後インプレ記事でも書いている通り、とにかくこの見た目・デザインが秀逸だと思っていて、その点だけでめちゃくちゃ気に入ってます。
なので、見た目は非常に気に入っていて、中身も特筆すべき点こそ無いが、なんの不満も無く使えて、耐久性なども信頼できるという意味で、自分にとってはこれ以上何を求めるのか…という感覚です。
この鮮やかなブルーカラーが磯場で使っていると映えますし、やる気にさせてくれます。
6年前の機種ですが、逆にもう使っている人も少なく、釣り場で被りにくいという意味でも満足度が高いです。
もちろん現行のソルティガやステラSWはもちろん、現行セルテートSWや現行ツインパワーSWの方が性能的には優れている部分は多くあるでしょう。
自分も普段は性能がどうこうと話していますが、今回はそういった性能よりも「こいつを使いたい!」と思わせてくれるかという点を重視して、結果的に非常に満足しております。
ということでこいつで10kgオーバーのカンパチを釣るべく、今後も愛用していきます!
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