新旧比較!! Gクラフト MWS-902PEとMWS-972-TRのキャスト感比較

GクラフトMWS-902-PE画像インプレ

先日中古で購入したGクラフトのMWS-902-PEですが未だに魚を掛けれていません。。

やはり冬のシーバスはなかなか厳しいものですね。

で、厳しいとは理解しつつもMWS-902-PEに早く入魂したい&詳細なレビューをしたいと考えて2日間ほど投げてきたりしたんですがピクリとも魚の反応がありません。

まあしかし、おかげさまで?ひたすら黙々と投げ込むことができたので、キャストについて同じくGクラフトのMWS-972-TRとの比較という形でレビューします。

購入直後のインプレ記事はこちら

MWS-972-TRのレビュー記事はこちら

MWS-902-PEのスペック

以前のインプレ記事でも載せていますがMWS-902-PEの基本スペックを再掲します。

  • Gcraft MWS-902-PE / ミッドウォーター 902-PE
  • Length:9.0ft
  • Weight:161g
  • ルアー重量:Max 30g (Best 16g)
  • ライン:Max 14lb
  • アクション:レギュラーファースト
  • ガイド:チタンガイド、SiCリング仕様

今回購入したMWS-902-PEは穂先側がメーカー保証適用で新品交換されていて、保証を受ける際にグリップ側もGcraft社によるチェックとガイドラッピングやり直しをしてもらっているロッドとなり、年式の割に比較的状態が良いものを格安で購入しています。

ロッドの弾性や反発力について

MWS-902-PEとMWS-972-TRブランクス
MWS-972-TRとMWS-902-PE

まずロッドの硬さや弾性・反発についてですが、以前の購入直後のインプレ記事ではMWS-972-TRと比較するとMWS-902-PEはめちゃくちゃマイルド(柔らかい)だ!と書いていましたが、実際に投げてみると印象は変わりました。

正直部屋の中で触っただけの印象だとスローテーパーよろしくの(MWS-972-TRと比べると)けっこうダルめという印象だったのですが、実際に投げてみるとキャスト後のブレの収束も非常に早く、しっかり高反発・高弾性ロッドです。

全力&全速で振り抜いてもしっかりバットが追随してくれるので「パシッ!」「ビシュッ!」と気持ちよく振り抜くことが可能です。

このへんはさすがにハイエンドな高反発・高弾性ロッドで、シマノのディアルーナなどでは間違いなく感じられなかったブランクスの反応速度です。

とはいえ、やはり投げる時はMWS-972-TRよりはルアー重量を受け止めていて、キャスト時の曲がり幅はMWS-902-PEの方が広い感覚です。

MWS-902-PEおよび現行のSRモデルは30t+40tカーボンの組み合わせで、MWS-972-TRはさらにバット部に46tカーボンを含有しているということで、MWS-972-TRは「反発が強い分、パワーの入力もその分必要」という感じですが、MWS-902-PEはその入力が多少弱くともきちんと反応して出力してくれるという感じでしょうか。

そういう意味では力に自信のない方はMWS-902-PEやSRモデルの方が投げやすく疲れにくいかもしれません。

ここについてはどっちが良い悪いというよりはブランクスの特性の違いや好みの問題という感じでしょう。

広々とした大場所で全力でぶん投げられるシチュエーションであればMWS-972-TRもMWS-902-PEどちらも気持ちいいですが、私はMWS-972-TRを選択しますかね。

大場所の場合はMWS-972-TRの方が長尺だからというのもありますが、まあやっぱりパッキパキの方が気持ちよさは上ではあります。

投げやすいルアー重量

投げやすいルアー重量については、メーカーの出しているベスト重量は16gとなっていますが、まさにこの辺りです。

細かい話ですがミノーは14gだとすこーし軽いなという感覚で、16g-18gあたりがベストマッチです。

メタルバイブは14gでも投げやすく、14g-18gあたりが投げやすい印象ですね。

むしろミノーは20g程度でもかなり投げやすく、MWS-972-TRの場合は20gになると「問題なく投げれはするが少しキャスト時の重さを感じ始める」という重量でしたが、MWS-902-PEの場合は20g程度でもむしろバットのタメを作りやすいので投げやすい重量です。

MWS-972-TRはルアー重量が28gまででMWS-902-PEは30gまでなので、ちょうどその分の差って感じです。

前述のロッドの弾性についての箇所でも書いている通り、MWS-902-PEはキャスト時にしっかり曲がります、というか曲げないと飛ばせません。

ですのでミノーの場合、曲げて飛ばすということをしやすいのは多少重めの18g-20gあたり、14gあたりの場合は垂らしを少し長めにしてペンデュラム気味にすると良いと思います。

メタルバイブはペンデュラムがやりやすいので14gでも投げやすいです。

あと、そこまでの飛距離を求めない場合のヒョイッと投げる感じであれば20g後半まで余裕で対応できそうな感じですね。

投げ心地(キャストフィール)

冒頭のロッドの弾性や反発力の箇所でも書いていますが、ブランクスの反応速度が早く、キャスト後のブレの収束も非常に早いのでキャストフィールは上々です。

また、これは感覚的な部分にはなりますがMWS-972-TRと比べるとロッド全体が太いような感覚で、そのせいかキャスト時の安心感があります。

実際にグリップはMWS-972-TRと比べてかなり太いのでその影響かもしれませんが、バット自体も太く感じます。そしてタメが効く弾性・反発ということで、ロッド全体の線が太い?ような感覚です。

MWS-972-TRはパキパキなのですが、同時に少しミスったら折れてしまいそうな繊細さや線の細さを感じてしまうんですよね。それに比べてMWS-902-PEは線が太い感じなので安心感があります。(まあ実際ミスったらどっちも折れるでしょうけども)

あと前述の通り、キャスト時はタメを効かしてバットをしっかり曲げないと飛びません。

とはいえキャスト時は非常に素直な曲がり方をしてくれるので、普通に投げれば綺麗に曲がると思います。

ですので、そこまでキャスト時の振り抜きスピードは出さずとも「スッ」と曲がってくれるのでちょい投げでもある程度の飛距離は出しやすいです。

とはいえ飛距離を求める場合はより曲げることを意識した方が良く、私の場合はMWS-972-TRに比べるとほんの少しだけ振りかぶりを大きくして、振りかぶった瞬間に手の位置をほんの少し後方にズラして、振り抜きと同時に一気に押し出す!というような感じで投げていますが、そうするとぎゅーんと曲がってくれます。

しっかり投げることができればMWS-972-TRでは感じることができないキャスト時のバットの曲がりを肌で感じることができるので気持ちいいです。

スローテーパーなロッドってなかなか敷居が高い印象ですけど、MWS-902-PEはそんなこと全然なく、素直な曲がり方をしてくれるし、多少下手くそでも受け止めてくれる懐の深さを感じるので、もしかしたらスローテーパー入門にも良いのかもです。

ということで飛距離については、絶対的な飛距離ではMWS-972-TRに軍配が上がりますが、そこまでの飛距離を求めない場合のキャストではMWS-902-PEの方が楽な印象です。

MWS-902-PEの飛距離

で、実際の飛距離はどうなのよ?という点ですが、MWS-972-TRと比較すると5m-10m程度は落ちました。

具体的にはほぼ無風の状況でサイレントアサシン99fで40m-50m程度ですね。

14gのメタルバイブは50m程度で、16gだと多少伸びたかな?という感じでした。(言うてもせいぜい55mくらい?)

MWS-972-TRはサイレントアサシン99fを50m-55mくらいはコンスタントに飛ばせていたので絶対的な飛距離は落ちています。

とはいえこの飛距離の差はそもそもの9.7ftと9.0ftというレングスの違いが一番大きな理由でしょう。

次にブランクスの性能というか、弾性・反発の特性的な差の部分でしょう。

しかし、このMWS-902-PEを購入した理由は前回のインプレ記事にも書いている通り、小場所で扱いやすいレングスが欲しかったという理由で購入しているので、MWS-972-TRと同等の飛距離を求める必要はありません。

ちょい投げや小場所の飛距離を求めないシーンではMWS-972-TRに比べてキャスト時に小さな入力でもバットを曲げやすいという特徴を活かせるので利点があると思います。

最大飛距離は50mとしても、軽く投げて40m飛ばせるのであれば小場所においてはかなりのアドバンテージですが、MWS-902-PEはそれが可能なロッドだと思います。

ですのでシチュエーションによって、絶対的な飛距離のMWS-972-TRと、それなりの飛距離を楽に出すことができるMWS-902-PEという使い分けができればベストですね。

ガイド周りについて

MWS-902-PEガイド
MWS-902-PEの3番ガイド

ガイドについてはティップ側がかなり急角度なセッティングだったため気になっていたのですが、特に問題ありませんでした。

主にPE1.2号リーダー25lbの組み合わせで投げてましたが、糸抜けも気になることはまったくありませんでしたので、とりあえずはこの組み合わせを上限としてPE0.8号〜1.2号で運用すれば問題なさそうです。

あと、このMWS-902-PEはキャスト時に「シュルシュルシュル〜」と一気に小径ガイドにラインが吸い込まれていく感じが強いです。

MWS-972-TRはさらに小径ガイドの割にあまりそんな感覚無かったんですが、MWS-902-PEは強く感じます。(トルザイトリングとSiCリングの違いもあるのかもですが)

あとMWS-902-PEはSiCリングですが、正直個人的にはSiCの方がトラブル少ない気がするので安心です(笑)

トルザイトリングって糸鳴りするし、ライントラブルも多い気がするのおれだけですかね…あ、おれだけですか…なるほど。。

気になる点

購入直後のインプレでも書いていましたが、気になるのはやはりグリップの太さです。

私は手はけっこう大きめなのですが、それでもこのグリップは太く感じます。ショアジギロッドなども含めて、ジャンル問わず今まで持ったロッドの中では最も太く感じます。

MWS-902-PEグリップ太さ比較
上:コルトスナイパーSS96M 下:MWS-902-PE

比較対象がセパレートタイプなので綺麗に比較できないですが、具体的にはこんな感じでショアジギング用ロッドのコルトスナイパーSS96Mと同じくらいの太さか、手に持つ部分だけでいうとむしろMWS-902-PEの方が太いです。

さすがにシーバスロッドにこの太さは必要ないなぁという感想です。

MWS-902-PEとMWS-972-TRグリップ比較
左:MWS-902-PE 右:MWS-972-TR

コルトスナイパーもMWS-972-TRもですけど、太いところは太く、細いところは細くという感じでシェイプされていくような形状であれば良いんですが、MWS-902-PEはズドンと太いままのストレート形状なので持った感じは見た目よりも太く感じます。

あとはキャスト時にグリップが太いことで、引き手の動きがスムーズに引きにくいと感じます。まあ慣れれば大丈夫なのかもですが、MWS-972-TRのグリップがあまりにも完璧なので気になってしまいますね…

なのでMWS-902-PEのグリップは細身にカスタムできないか今後模索してみます。

現時点までの総評

というわけで、ここまでの内容をまとめます。

  • 初見マイルドに感じるが実際に投げるとしっかり高弾性高反発してくれる
  • MWS-972-TRと比べると適正ルアー重量は2g程度重め
  • MWS-972-TRよりは重めのルアー重量も投げやすい
  • 最大飛距離はMWS-972-TRに比べると劣るが、一定以上の距離は楽に出せる
  • キャスト時のバットは素直に曲がるスローテーパーで投げやすい
  • グリップはマジで太い(手が小さい人は要注意)

こんな感じです。

総評すると…

絶対的な飛距離はTRシリーズには劣るが、9ftというレングスも相まって小場所で扱いやすいロッド。(MWS-972-TRに比べると)マイルドなブランクス特性のため楽に扱える高弾性高反発ロッドとして楽しめる。あとスローテーパーを楽しむという意味でも非常にオススメ

という感じでしょうか。

MWS-972-TRと比較すると、MWS-972-TRは最大性能にこだわったピーキーな性質で、MWS-902-PEはマイルドかつ懐が深く、ある程度誰でも使いやすいロッドという感じだと思います。

以前どこかのブログでGクラフトロッドはリミテッドモデルがF1でTRがスポーツカーと言われていましたが、そうするとPEやSRはなんだ?と思いつつも、その例えはTRとPEにも当てはまると思います。

TRがピーキーなF1カーだとするならばPEは万人が乗りこなせるスポーツカーですね。(この場合リミテッドはなんやねんって話になりますが…)

いつかリミテッドも使ってみたいですね。

という感じで、とりあえずこんなレビュー書いてお茶を濁してますが、そんなの良いから早く魚掛けてレビューしろよって感じですね。

引き続き実釣がんばります…!

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